生きる LIVING | Pessimistic Optimist

Pessimistic Optimist

徒然の想いと出来事

ここ最近、何かと仕事が忙しかったりする中、どうしても観たいという映画も全くと言って良い程に上映されておらず、すっかり映画館から足が遠のいています(;^ω^)

 

その代わりという事もないですが、相変わらず自宅では、数限りない程に映画がアップされているアマプラで、週に5本前後は映画を観ています。

 

思わぬ良い映画や、全くノーマークというか存在すら知らなかった映画にも出逢え、非常に重宝していますが、そんな中、よく知っている映画ながら公開中、結局行きそびれたという作品群の中で、群を抜いてヨカッタ、感動した1作をご紹介します。

 

2022年公開のイギリス映画「生きる LIVING」です。

 

ご存知の方も多いと思いますが、1952年に公開された黒澤明監督、脚本による「生きる」という映画のリメイク版です。

 

オリジナルは余りに古い映画ですし、観る機会も観る気も殆ど無かったのですが、確か2~3年前にCS放送の映画チャンネルで放映されていた時に、やっと観る事が出来ました。

 

とはいえ、黒澤監督の代表作の1つに数えられる程の作品には思えず、意外に普通の映画だな~という印象でした。

 

大元がそんな感じだったので、今更イギリスでリメイクされても・・・という印象でしたが、好きな俳優、ビル・ナイが主演という事で少しは興味のある作品になっていました(^-^;

 

そうした背景もあったので、アマプラで公開になったと同時に、じっくりと鑑賞しました!!結果は・・・

 

個人的には、オリジナルよりリメイクの今作の方が、遥かに感動し、非常に良い映画だと思いました!!

 

基本的な話は完璧に同じで、長年役所に勤める主人公は、事務的に毎日を過ごすだけで生きているのかも分からない様な日々、しかし検査で癌が見つかり、医者からは余命半年~9カ月を宣告されます。かといって今迄の平坦過ぎる生活から、残された時間で何をすれば良いのか、何をしたいのかすらも分からない始末。

 

そんな中、やっと見つけた自分が今すべき事・・・それを必死になってやり遂げるという概要です。

 

今作のタイトルである「生きる」というのは一体どういう事なのか?という普遍的な命題に対して、一つの答えを出しているとも言えますし、結局生きるってそういう事なの?という根本的な疑問を提示しているとも言える作品で非常に好感がもてます。

 

テーマ、ストーリー共にオリジナル作、リメイク作と同じなのですが、変な重さや暗さを感じるオリジナルに対して、今作はより淡々と、ある意味軽やかに全体を表現している気がします。

 

そうした映画テイストの中にあって、名優、ビル・ナイの存在感が非常に効いていて、じわじわ来る感動に繋がっています。

 

機会があれば是非ご覧ください。何とも言えない深くて静かな感動に浸れる作品だと思います(*^^)v