育成と指導は違うよ | ○○○○○カジマンのブログ●●●●●

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「人間大好き人間カジマン」です。例えば「人と人との関わり」「企業と人との関わり」「仕事と人との関わり」「地域と人との関わり」といった関わり’について紹介します。「関わり自慢」のカジマンです!ブログ初心者マークと共によろしくね。

「育成」を辞書で調べるとこう出ています。
育て上げること。育ててりっぱにすること。

企業における人材育成は、大きく3つあります。
自らの意志で時間とお金を割いてレベルアップを図るという「自己啓発」、セミナー受講や宿泊研修のような「外部研修」、そして上長が業務を通じて周りの関係者をうまく巻き込んで指導したりする「OJT」と言われるものです。
上司の部下に対する情熱と手腕の両方が影響すると考えています。

言い換えれば、部下をひとりでも持つことになったら、その育成は上司の責任になるのですね。
そこを理解していないっていうか管理者って結構多かったりするようです。
そういう管理者の決まり文句…
「あいつはダメだ。」

もしそういう言葉を耳にすることがあったら、皆さんレベルでこのように置き換えて聞きましょう。
「オレはダメダメ管理者だということに気づかないダメダメ組織人だ。」

さて、前回述べた「育成係は指導係ではない」という話をしたいと思います。
育成係に任命された2-3年経験した先輩社員は、教える立場としてのプレッシャーや新人対応に対して育成責任を果たすにあたっての不安を感じたりするものです。
そこで私は、こんな内容を育成担当にOJTガイダンスを通じて伝えるのですね。

「このひもって私の私物なんだけど何に使うか判りますか?」
次に、「じゃガイドランナーって知っていますか?」

カジマンは、何度か目の不自由なランナーと一緒にレースに出場したことがあります。
ガイドランナーはそのひもで盲人ランナーと繋がってスタートしてからゴールを目指すのです。
初めて代々木公園に行って盲人ランナーと練習したことそしてレースに出た経験を話します。

ガイド役は、盲人ランナーより脚力があるっていう条件は必須です。
当時、私はそこそこ走れたのでガイドランナーとしては幅広く対応できる貴重な人材でした。
なので期待もされたし、重宝されました。でもいざやってみると結構難しい。
実際にパートナーと走ってみていろいろなことに気づかされました。
またそれは自分にとって大きな発見であり目からウロコの体験でした。

まず言えることは、私が先導してひもを引っ張って走るのではないのですね。
二人三脚の要領です。
相手のランナーの歩幅や腕ふりに徹底的に合わせてゆくっていうことが重要なんです。
相手もそうでしょうが、ガイドランナー側としてそうしないとうまく走れないんです。
でも、しばらく走っているとだんだん相手の走り方が判ってきて息があってくる
そして、ずっと走っているうちにひもの存在が判らないくらい適度なたわみをもってずっと2人でリズミカルに走っていけるんです。
するとお互いに不安や気遣いではなく、気持ちに余裕が出てくる。

さらに、ガイドランナーはただ一緒に走るだけではありません。コースの解説もします。
この先50mぐらいから上り坂になる、まもなく坂のピークになる、ここからやや下りになって緩やかに左にカーブしてゆく、この先100mぐらいに折り返し地点が見える、そのほか桜が咲いているとか、田んぼの先に山が見えるとか、沿道にこんな恰好をして応援してる人がいるとか…
目に見えるものを伝えて走ります。
これまた人間性や感性が求められますね

そして、ここで任命された育成係に言うのです。
これを新人にやっていただくのがみなさん役割なんですよって。

「指導」というと、何かを教えなければいけないという思いになります。
でも、育成係と指導係とは全く違いますね
目の不自由なランナーが安心して安全に楽しく>決められたコースを走ってフィニッシュするまでのお手伝い…。

初めての練習でさらに学んだことは、レースが始まって終わるまでがガイドランナーの役割ではないのです。
盲人ランナーの荷物・着替えを置いた場所から始まって、責任をもってその人の荷物のある場所まで誘導してそれを手にしてもらうまでが役割であるということ。

育成係は、3ヶ月の育成期間だけの関係ではない…っていうことを示唆しているようです。