月の名前ってヨーロッパの言語をはじめ多くの言語では英語のJanuary, February, March のようにラテン語由来のものが多いんですけれど、アルバニア語はちょっと違います。
日本語、フィンランド語、チェコ語のように全然違うのではなく、あくまでも「ちょっと」。
では、実際に見てみましょう。比較のため英語も。
*カタカナは私にはこう聞こえますよっていう目安で。
January | janar (ヤナル) |
February | shkurt (シュクルト) |
March | mars (マルス) |
April | prill (プリル) |
May | maj (マイ) |
June | qershor (チェルショール) |
July | korrik (コリク) |
August | gusht (グシュト) |
September | shtator (シュタトール) |
October | tetor (テトール) |
November | nëntor (ナントール) |
December | dhjetor (ズィエトール) |
まず、janar(1月)、mars(3月)、maj(5月)はすぐにラテン語由来だとわかりますね。
そして、prill(4月)、gusht(8月)も初めの文字こそ取れているものの、ラテン語由来だなということがわかると思います。
で、残りのshkurt(2月)、qershor(6月)、korrik(7月)、shtator(9月)、tetor(10月) 、nëntor(11月)、dhjetor(12月)はラテン語とは関係ないアルバニア独自の言い方なのかなと思うけれど、ここでちょっとラテン語の9月、10月、11月、12月の由来をみてみましょう。
ラテン語の9月から12月までは頭文字が大文字で始まらない、長音記号がつくものがあるという違いはあるものの英語と同じ綴りです。
そしてラテン語のそれは日本語と同じく数字に由来しています。september はseptem(7) 、octoberはocto(8) 、novemberはnovem(9) 、decemberはdecem(10) という具合に。
今の月の順番と2つずつずれているのは、昔は3月から12月までしか数えていなくて後から1月と2月が追加されたためらしいですね。
で、なぜラテン語の9月から12月までの由来を書いたかというと、アルバニア語の9月から12月までもラテン語と関係があるのかな~と思ったためです。
september,october,november,decemberの-berように、アルバニア語ではshtator,tetor,nëntor,dhjetorも-torで揃っているし、昨日書いた記事の中で出したdhjetë(10)という語がdhjetorと似ていますしね。
ということで、アルバニア語の0~10 までを見て本当にshtator,tetor,nëntor,dhjetorと関係があるのか確かめてみましょう。
0 zero [ ゼロ ]
1 një [ ニャ ]
2 dy [ デュ ]
3 tre [ トゥレ ]
4 katër [ カテル ]
5 pesë [ ペス ]
6 gjashtë [ ジャシュト ]
7 shtatë [ シュタト ]
8 tetë [ テト ]
9 nëntë [ ヌント ]
10 dhjetë [ ズィエト ]
ん~、2,3,4 あたりフランス語とかイタリア語っぽくないですか?
でも他はどことも似ていない…。不思議な言語だ。
さて、問題は7,8,9,10ですが、
shtatë ― shtator
tetë ― tetor
nëntë ― nëntor
dhjetë ― dhjetor
ということで、関連はありそうですね。
shta-torとしてみたものの、実際はshtat-orかもしれませんね。判らない。
アルバニア語の9月から12月までは数字の7から10までと関係があることは間違いなさそうですが、それがラテン語由来になるのかどうなのかは判らないですよね~。
ラテン語の月名をアルバニア語化したのか、はたまた単なる偶然なのか判らないですが、とりあえず9月から12月もラテン語となんか似ているねってことで。
そして、最後にshkurt(2月)、qershor(6月)、korrik(7月)。これはラテン語由来ではないものでしょう。
アルバニア古来の言い方なのでしょうか。さっぱりですね~。
結局9月から12月まではラテン語由来なのかどうなのか判りませんでしたが、楽しかったのでよしとします。
それに、この記事を書いている間にアルバニア語の月名を覚えることができちゃいましたしね。やったね。