今回ご紹介するのは
「無縁遺骨」
と
「無縁時代のお墓の新常識」雑誌
の2冊です。
仕事柄「無縁墓」の問題には、頭を悩ませる事が多かったのですが、今はその「お墓」ですら無く、本当にその個人の「縁」というものが失われてきているんだと「無縁」問題の深さを感じています。
著者の森下さんは長年週刊誌に携わり、週刊朝日の編集長もつとめた方で、他にも沢山のルポ本を出されています。
ちなみに「終活」という言葉は、2009年に「週刊朝日」で連載された「現代終活事情」ではじめて使われ、そこから広まったそうです。
最初にさっと目次を見た時に、島田陽子さんなどの女優さんや政治家の方の名前が幾つかあったりして、これは雑誌の記事的な軽い内容かな…と正直あまり期待せずにいました。
ところが読み進めるうちに、丁寧に取材されたであろう内容に、ぐいぐいと引き込まれていき、むしろ最初に軽んじていた、その有名人の話から入る事で、興味や諸問題への理解が増したと思います。
素晴らしい👏👏👏
内容については、
有名人達の其々の終活。
増え続ける「無縁墓」「無縁遺骨」の実態。
「無縁者」への政治、社会の対応について。
などですが、その中でも私が1番興味深かったのは、最近、自治体が取り組み始めた「エンディングサポート」の箇所でした。
増え続ける「単身者」(おひとりさま)の終活支援は、神奈川県横須賀市から始まり、最近はそれを見習って取り組む自治体が増えてきているそうです。
現場で働く人達の工夫や想いが、それぞれの地域に沿った内容で進化し、それをまた別の自治会が取り入れていく。
素晴らしい相乗効果ですよね✨✨
ただ国では無く、地方自治体が取り組んでいるに止まっているわけで、皆さんが住んでいる県や市によっては何もなされていない、地域差が生まれているのが現状です。
本にも書かれていますが、出来れば一度、お住まいの地区が、終活サポートに対応しているかを調べてみてはいかがでしょうか。
問題が深刻化していく中、一日も早く全国同じサポートが、受けられる様になって欲しいですよね。
さて、もう一冊の雑誌の方はこちら
こちらは、お墓事情に特化していますが、
現代のお寺とのお付き合いの仕方(葬儀にお布施や墓じまい等)や、先に書いた各自治体の終活支援についても解りやすく書かれているので、合わせて読まれるとより理解が深まると思います。
読むと、今ある問題にリアルに直面しなければならなくなる気がして、躊躇されるかもしれませんが、
これは決して「あなた」「わたし」だけが抱えている問題ではありません。
動けば解決策、対応策は必ずあります。
少しでも元気なうちに、取り組んでいきましょう!
これらの本が皆さんのお役に立てば、嬉しいです😊
では、また👋