武曲

 

「紫微斗數」には、いずれも「財星」に属する、武曲・太陰・天府の三つの正曜がある。しかし三者の性質には違いがあり、武曲は求財の行動、太陰は求財の考え方、天府は理財の能力である。

一般的に求財の行動には、果敢な決断が欠かせないため、武曲という星曜の性質にも、このような意味が含まれている。「諸星問答」には「主於人性剛果決、有喜有怒、可福可災」と記されていて、武曲坐命宮についても「武曲性剛果決、心直無毒」とあり、その特質が繰り返し述べられている。少なくとも武曲坐命宮の人は、決して優柔不断ではないと言える。

古代の社会は、女性の性格が勇敢で決断力に富むことを好まなかった。いわゆる「男子剛剛、女子柔柔」とは、女性が家を取り仕切るケースを除き、夫の死後に再婚しない命か、夫をいじめる命の可能性があったので、昔の人は「武曲之星為寡宿(未亡人の星)」と言った。

 

武曲は「紫微斗數」では金星にも属するが、昔は金属と関わりがある職業は、大きく三種類に分けられていた。一つは利器を使って生計を立てる職業で、軍人・屠殺・理髪などである;一つは金融業で、昔は銀貨・銅銭を使っていたため、すべて金属である;一つは陶芸や鋳造の職人で、たとえば昔の銀職人である。

したがって昔の人は武曲守命宮について、次のように言った。「入廟、與昌曲同行、即出將入相、武職最旺」「陷地、巧藝之人」。「巧藝之人」とは、手仕事の技術で生計を立てる職人を指す。

現代社会では、「工藝」の性質を推し広めることができ、機械工業によって成功する人の多くも、命宮武曲の可能性がある;また「持利器以謀生」の性質を推し広めれば、飲食業に従事する人の多くも、命宮武曲の可能性がある。さらに経済界においては、武曲入廟守命がいっそう好まれる。

 

武曲坐命の人に適している職業の性質は、以下の特徴に基づいて判断できる。

巳・亥両宮では、「武曲破軍」同度だが、擎羊・陀羅・火星・鈴星等の煞曜が同度か会照すれば、その人には特にすぐれた技芸があることを表す。一般的には、商売と普通の「文職」に従事するのは避けるべきで、そうしないと貧しくなる。

丑・未両宮では、「武曲貪狼」同度だが、煞曜があれば、技芸の仕事に向いていて、煞曜がなければ、商人の命である。しかし「武貪」が命宮にある人は、裕福な家に生まれたとしても、親の恩恵を受けられなかったり、若い頃に家庭の経済状況が逆転したりして、自分の努力によって事業を興す可能性がある。

卯・酉両宮では、「武曲七殺」同度だが、これは危険性を伴う星曜構造である。もし命宮に煞曜が同宮すれば、屠殺業のような「持利器以求財」に向く;命宮無煞だが煞曜が会照すれば、軍警職(軍人や警察官のように危険が伴う体を張った仕事)に向く。

 

武曲が辰戌二宮で独坐し、対宮が貪狼で、さらに火星か鈴星が貪狼と同度すれば、これは暴発の命格である。そのため現代社会では、商売に最適な命格とも言える。しかし暴発の後には暴敗の可能性があるので、進退のタイミングに注意しなければならない。

もし丑未二宮の「武曲貪狼」同度と比較するなら、「武貪」と火鈴同度もまた上格で、暴発できるし暴敗の可能性もある。唯一の違いは、丑未宮の人は、若い頃の境遇が逆転して良くも悪くもなる;そして辰戌宮の人は、むしろ無一文から事業を興す性質を持っている。

しかし注意が必要なのは、辰戌丑未四宮以外にある武曲は、かえって火星と鈴星の同度をとても恐れるということである。昔の人は「武曲火鈴同宮、因財被劫」と言ったが、これはつまり「因財惹禍」の意味で、極めて正確な検証である。

武曲は火鈴に対して非常に敏感なので、推断の際には要注意である。

 

武曲坐命には、一つの特殊な構造があり、それは子午二宮での「武曲天府」同度である。

武曲も天府も財星で、武曲は求財の行動を表し、天府は理財の能力を表す。したがって二星が一宮垣に同居する場合、もし吉星の助けがあれば富格となり、現代社会の商売人に最も適している。

昔の人が言った「天府武曲居財宅、更兼權祿富奢翁」とは、「武府」が財帛宮にあるという意味だが、命宮に「武府」が同行して、さらに文昌・文曲・左輔・右弼;あるいは武曲化祿・武曲化權を見れば、商売の富格である。しかし祿存が同宮する場合は、生まれつき利己的で、裕福でもケチで貪欲で見識が浅くなりやすい。

なお「武府」が天魁・天鉞を見たら、税務処理に従事するか、金融機関に入るのが良く、かえって商売には不利で、結局は公職に向く。

 

武曲は金に属しているため、煞を見れば危険性質を持つ。昔の人は「武曲劫殺會擎羊、因財持刀」「武曲羊陀兼火宿、喪命因財」などと言ったが、これは武曲が煞曜を嫌うことを説明している。大限や流年にこのような構造を見て、かつ流煞の沖起がある場合も、同様に財産にもめごとが生じ、さらに危険に見舞われやすい。

武曲は化忌も嫌う。もし武曲化忌で、さらに煞曜を見れば、しばしば災難・病気・不測の事故を意味する。

ほかにも、亥宮に同度する「武曲破軍」が煞忌諸星を見れば、河に身を投げて溺れることを表す;卯宮に同度する「武曲七殺」が煞忌を見れば、「木壓雷驚」の災害を表し、現代では家屋の倒壊や壁の崩落といった災禍にまで引き伸ばすことができる;なお酉宮での同様の星曜構造は、交通事故や獣害の兆候となる。

卯酉二宮の「武殺」が、天刑・大耗を見て、さらに煞忌を見れば、強盗に遭うことを表す。これは流年・流月・流日のすべてに当てはまる。

 

辰戌二宮の武曲は独坐で、もし「鈴昌陀武」の星曜構造を見たら、挫折と想定外の事態の兆しである。昔の人は「鈴昌陀武、限至投河」と言った。

いわゆる「鈴昌陀武」とは、武曲が辰戌二宮に坐し、鈴星・陀羅・文昌三曜と辰戌で交会するものである。それが形成する「投河」の基本性質は、予期せぬ不幸や事業上の重大な挫折とみなすことができる。二者の違いは、「財帛宮」「疾厄宮」などを詳しく検討して判断する。

原局が「鈴昌陀武」の構造を成し、大限か流年に流昌・流陀の沖起を見て、さらに忌星を見れば、非常に危険で、水難に必ず注意が必要である。

もし原局に武曲と鈴星だけがあり、流年に流昌と流陀が辰戌二宮に会入する場合、危険は比較的に小さいが、災難を免れるには、煞忌が重ならないことが必須条件になる。

夫妻宮に「鈴昌陀武」を見たら、別居や離別を表す。