■特徴1
天機太陰寅申坐命、その人は父母宮に紫微星が、兄弟宮に天府星が坐守していて、二つの貴星が左右両隣から命宮をはさみ、「紫府夾貴」の格局を形成。有力者に取り入って出世を狙うことができ、身分の高い人の援助と助けを得ることができる。もし三方に文昌・文曲があり、煞曜の沖破がなければ、古書に解説されている「探花格」である。その人は一生頭が切れる役人で、学生時代にもっと工夫すれば、学位によってあるいは試験通過によって国家組織へ昇進でき、その社会地位が増加し、本人を大きく引き上げる格局となり、未来発展へのとても大きな手助けとなる。
天機太陰の人は、ずっと先まで考えをめぐらす才能を秘め、計画企画に長けていて、戦略家として得難い存在である。三合財帛宮に天同が、事業宮に天梁があり、「機月同梁」の組み合わせを形成しており、政府機関で栄華を極め、公的機関か大企業の中で職務を担当するのに適し、独自創業は良くない。天機は煞曜に対抗する能力が弱いため、その事業を独立で成就させる方法はなく、身分の高い人の援助に頼る必要がある。この星系は父母宮に紫微星が、兄弟宮に天府星があって命宮を挟み、生活中に貴人の助けと世話を得やすく、運勢は順調である。
■特徴2
天機太陰寅申坐命、天機星は臨機応変機敏、四馬地にあれば天機移動の性質がさらに加重される。太陰は水に属し、水は漂泊する。二星ともに動星であり、一生不穏でさすらいやすく、古書に曰く「機陰必離郷遠遊」、異郷の地へ遠く離れるのに適し、出外発展の命である。
この局は驛馬(馬で文書を伝達する際に休息した場所)の人で、遷移宮の吉凶に注意が必要であり、移動して動き回るのが吉か凶か、吉者は移動で昇進飛躍が多く、凶者は移動で忙しく徒労するばかりで功はなく、一生多忙で休む間もない。この格は左右隣宮から紫府貴星が命宮を挟み、名利権位に対してはなはだ積極的ではなく、その人生価値観は忙しく駆け回るところに享受があり、享受はただ奔波を好み、奔波と享受を切り離すことができない命運の循環である。
■特徴3
天機太陰寅申坐命、天機星は感覚が鋭く計画が得意。太陰星は暗く沈んだ象意がある。二星の同宮は個性が過分に敏感で暗くふさぎ、憂い悲しみ感傷が多く、気分が灰色側に偏りやすい。この星系の組み合わせは三方にその太陽星を見ず、福徳宮の巨門星が辰戌にあり、そこはまた弱陷の場所で、その人の内心は暗闇が多い。
この種の命局の人は計略で攻めるのが上手く、吉は臨機応変な対応、凶は権謀術数(人を欺くはかりごと)と、最も良くない組み合わせで、発展は権謀術数陰謀となり、目的達成のためには手段を選ばない。その差異は会合する星にあり、もし陽剛の吉星に会えば臨機応変の性質は明朗になり、もし陰柔の吉星に会えば権謀術数の性質は暗く沈む。もし陽剛の煞星に会えば陽謀になり、もし陰柔の煞星に会えば陰謀となる。
■特徴4
天機太陰寅申坐命は、申宮が寅宮よりも優勢で、男性が女性よりも優れる。命宮申の太陽は午位で入廟、夫妻宮を守り、男性がもし諸吉に逢えば、身分の高い妻を得ることができる。女性は良い夫婿を探し求めやすい傾向にあり、その夫妻宮が廟旺の太陽であるからで、容易に条件の良い男性にたどり着く。命宮寅の太陽は子位で弱陷、婚姻は紆余曲折が多い。この格は寅宮か申宮かを問わず、早婚は良くない。それは天機太陰二星がともに動星であり、また四馬地にあって浮動性が強すぎ、外界の誘惑を受けやすく、家庭に束縛されるのを好まないからである。
■特徴5
天機太陰寅申坐命、寅申両宮の特質はそれぞれに不同で、天機は木に属し、寅宮は木位で、また太陰の水に逢って天機の木が生じ、よって天機の特性が突出してあらわれ、臨機応変である。申宮は金位で、金が水を生じ、(水が多すぎて)かえって天機の木を剋し、申宮太陰の特性が突出してあらわれ、上品でおとなしく、世の中の実情に通じている。
「探花格」・・・天機太陰在寅申坐命、紫微天府夾命、煞沖破なし、吉星あり。中級公務員(古時六品官以上=官位第六階級以上)になれる。
「機月同梁格」・・・標準的な機月同梁格は、命・財・官の三方に天機・太陰・天梁・天同の四顆星曜が会照するのが必須。この格の人は保守穏重、企画参謀に長け、最もすぐれた幕僚人才である。公教・伝播・文化事業に適合し、あるいは技芸があれば知恵が財を生む。整然と順序通り規則正しく事を運び、筋道がはっきりしていて、一生平穏順調、あまり大起大落がなくい。経営・商売でトップに立ってはいけない。