ケイシー療法で推奨される「オステオパシー」って? | クラニオセイクラルな日々-あたまをさわれば幸せになる

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大阪市淀川区西中島かなや整骨院院長のブログ

ココロに効く、カラダに効く、クラニオセクラル・セラピー

エドガー・ケイシーという人物をご存知だろうか。ホリスティック医学の父、と呼ばれることもあるそうなのだけれど、オレがケイシーの名を知ったのは治療師になるはるか以前の十代のころだった。確か五島勉のノストラダムスの書籍のどこかに名前が出ていたくらいの記憶しかない。だからオレにとってケイシーは予言者という認識だったの。

 

治療師になっていろんな自然科学の書籍を読むようになると、エドガーケイシーの名前をよく目にするようになった。ケイシーは1877年生まれの予言者で、人々の病気の相談にも応じていたという。それらはフィジカルリーディングと呼ばれ、速記されて保存されている。

 

ケイシーのすすめる治療法の原理は、「循環(circulation)」「同化(assimilation)」「休息・休眠 (relaxation/rest)」「排泄(elimination)」の4つで頭文字をとってCAREと呼ばれる。具体的にはひまし油湿布や食事療法などが行われる。医療機関やら薬局その他でケイシー療法を指導しておられるところではこれらが行われる。「循環」というのは血液や体液の循環のことで、オイルマッサージなどが行われる。ただ循環の改善のためにケイシーが薦めていたのがオステオパシーなのよ。

 

オステオパシーと言っても実は多岐にわたる。一般に手技療法でイメージされるような骨盤や脊椎の矯正も、オイルマッサージみたいな手技も、それから投薬だってオステオパシーには含まれる。トランプが新型コロナに罹患した時に服用した薬について会見していた医師がオステオパシー医だったという。

 

それではケイシーはオステオパシーのどこを評価していたのか。ここから彼のオステオパシーに関するリーディングを引用するね。

 

「オステオパシーの科学とは、ただ単に患部を叩いたり(パンチング)、関節を鳴らしたりするのではなく、手で触れることによってバランスを保つことである―交感神経系と脳脊髄神経系のバランスをだ!それが真のオステオパシーである」(1158-24 )

「人の病の治療システムとして――我々なら施すであろう――オステオパシーは他に適用され得るいかなる治療法よりも有益である。

それは何故か?

あらゆる予防法、治療法によって作り出されるコンディションは、身体システムが正常な平衡状態を取り戻すことができるよう補助する目的がある。個々の臓器が暗示的諸力(交感神経系)および循環諸力(脳‐脊髄神経系と血液供給)によって、体内の他の諸々の部位からインパルス(刺激)を受け取っているのは知られている。これらは身体のあらゆる個々のパーツと極めて緊密な並行活動を維持しつつ、全身を走っているのである。
したがってインパルスが生じる諸々の神経節(中枢)を―交感的な方法であれ機能的な方法であれ―刺激することは身体に平衡状態をもたらす助けとなるはずである」(902-1) 

 

引用ここまで。これを読んでいるとケイシーが推奨しているのは「頭蓋オステオパシー」、今でいう頭蓋仙骨療法(=クラニオセイクラル・セラピー)であることがわかる。我田引水でない証拠に検証しておくね。アメリカにはオステオパシーのほかにカイロプラクティックという手技体系があるけれど、こちらが始まったのが1895年。オステオパシーはその約20年前に発表されている。ケイシーのリーディングが始まったのが1923年、頭蓋オステオパシーの創始者サザーランドがその着想を得たのが1899年なので、ケイシーが推奨しているのは手技療法一般ではなくオステオパシー、その中でも脳脊髄神経のバランスをとる頭蓋オステオパシーであることは間違いないと考えられる。

 

頭蓋オステオパシーに関心のある方はこちらをのぞいてみて。この話題、続くね。