腰痛患者さんは怒っている | クラニオセイクラルな日々-あたまをさわれば幸せになる

クラニオセイクラルな日々-あたまをさわれば幸せになる

大阪市淀川区西中島かなや整骨院院長のブログ

ココロに効く、カラダに効く、クラニオセクラル・セラピー

「腰痛は怒りである」という書籍がある。アメリカの整形外科医、ジョン・サーノ博士の腰痛治療を日本に紹介した本。

 

博士の理論をものすごく雑に説明すると、腰痛はストレスによる筋緊張が原因だから「心」から治していかなければ治らない、ということ。なので博士の患者さんはその理論に関する読書会や討論会などに参加することで腰痛を治しているという。

 

興味深いのは博士が精神科医ではなく整形外科医であるということ。この理論を考え付いたのは、患者さんの訴える症状と医学的な所見とが一致しないことからだったという。

 

ココロからカラダの症状を改善していく、というのは例えばEFTなんかもそうよね。ココロの中に秘めた怒りが腰痛として表現されているということなんだろう。

 

それでね、ニュアンスは全く逆みたいなんだけれど、腰痛患者さんって怒ってるのよ。せんだって医療関係者対象の腰痛セミナーをやったんだけれど、特に急性腰痛の患者さん(いわゆるギックリ腰ね)は怒りながら来院する方が多いですよね、という話をしたら参加者の先生皆さんうなずいてくださった。それは思うように動けないとかやりたいことができない怒り、つまり腰痛の結果の怒りのようであって実は怒りが腰痛の原因ということなのかもしれない。

 

それでね、腰痛患者さんの鎖骨下を触診すると必ず強い圧痛がある。PTSDの患者さんの治療にも使うポイントなんだけれど、ここに圧痛のある人は心身のどこかにトラウマとかストレスとかを抱えている。それでこの圧痛を処置すると(カウンターストレインという手技を使う)ストレスとかトラウマが消退して、それに起因する身体症状も改善していくのよ。

 

オレは腰痛患者さんがおいでになれば脊椎や骨盤ももちろん拝見する。それらの治療に加えて鎖骨下の圧痛も調べて処置をする。鎖骨下の圧痛を処置すると腰痛の治りが早いし、腰痛が改善してくると鎖骨下の圧痛も同時進行で改善していく。それにつれて患者さんの「怒り」も軽快してくる。

 

なので鎖骨下の圧痛は腰痛の程度を判断することにも使えるし腰痛そのものを改善するのにも使える。ただ、心理的なストレスがあるとなんでここに圧痛が出るのかは謎。