就眠中に顎を運動させてストレスを解消する行為としてはグラインディング(歯ぎしり)とクレンチング(くいしばり)とがあるのは知られた話。歯ぎしりやくいしばりを行うというのは顎周辺の筋肉の緊張を緩めているの。なのでこれらの行為中にはβエンドルフィン(鎮痛効果がある)とかドーパミン(快楽ホルモン)とかが分泌されているという。
心身が緊張しているときに運動とかストレッチとかをするとすっきりするでしょう?基本的に歯ぎしりやくいしばりはそれと同質の行為なのよ。ストレスは解消できるけれど歯のほうはたまったもんじゃない。歯科の先生も悩ましいところなんだろうか。
顎関節の不随意運動(と言っていいのかな?)のは実はもう一つあって、寒い時みたいに歯をカチカチ鳴らす。これには「タッピング」という名称がついている。恥ずかしながらこれは知らなんだ。
頭蓋仙骨療法で頬骨をリフトすると、そこから起始している咬筋が不随意運動を始めて歯をカチカチ鳴らす。ストレスをため込んでいる人は結構派手にカチカチする。マスクで頬骨が圧迫されている(いた)ことも増悪因子だろうと思う。
頬骨のリフトでタッピングが起きる、ということは頭蓋骨への手技で頭蓋、顔面頭蓋を覆う筋肉が緊張していて、それが手技で緩むということ。それからねえ、グランディングとクレンチングは随意性にでもでもやろうと思えばできるけれど、タッピングは随意性には難しい。完全に不随意運動。なんか謎があるんだと思う。