クラニオセイクラルな日々-あたまをさわれば幸せになる

クラニオセイクラルな日々-あたまをさわれば幸せになる

大阪市淀川区西中島かなや整骨院院長のブログ

ココロに効く、カラダに効く、クラニオセクラル・セラピー

オレのお気に入りの経穴、「翳風(えいふう)」。耳朶の裏側の、口を開けるとちょっと凹むところ。ここにテープでも粒鍼でも貼ってあげると大きく口を開けることができるようになるし歩行時のバランスも改善する。

 

ウチの治療院で手技の研究会をやったんだけれどさあ、その時に翳風の話が出たの。参加してくださった同業の先生の翳風にテープをちょこっと貼ってみた。それからしばらくしてその先生が「なんか鼻がすごい通る」と喜んでくださった。

 

経穴=ツボ、というと「これこれの症状にはこの経穴を刺激する」みたいなイメージなんだけれど、東洋医学の専門家、はり師とかきゅう師の先生はそういう使い方はしないという。一般向きの経穴の書籍には翳風の効能として「三叉神経痛、顔面のけいれん、乗り物酔い」とあるけれどいろんな症状に効果がある。鍼灸の免許を持たなくて理論とか知らないから却って色々使えるのかな。

 

ちょうど第1頸椎を触診できる位置なので、バランス調整に重宝している。

 

オレも先日、晩飯の最中になんの拍子か鼻が詰まってしんどかった。鼻が詰まると食べ物のおいしさが半減するよね。それで梅干を食べたときにね、鼻が「すっ」と通った。偶然なのかなんか理由があるのか。

ちょっと以前の記事にも書いたのだけれど、歯の具合が悪くて施術所の近所の歯科クリニックに行った。オレは歯の性がいいのか歯科に行くのは10年ぶりくらい。ただしね、オレは歯科治療と注射がメチャメチャ怖い。問診票には「極端な痛がり、怖がりです」と必ず書くくらい。

 

評判のいい歯科だけのことはあって、説明も治療もすごく丁寧。だだやっぱり虫歯を削って歯根治療をするわけだからさあ、痛いときは痛いのよ。還暦過ぎたってそれは変わらない。

 

歯を削ってもらっている間、「痛くなるかな」とずっと思っているわけでたぶんその間オレの顔は引きつっているんだと思う。そうしたらね、先生が「歯に意識を集中しないで」と言ってくれたのよ。それで肩の力が抜けた。

 

商売柄、痛みを訴える人にはたくさん接している。それこそ痛みに全集中している人とかいててね、いろんな姿勢を取ってみて痛いところを(オレから見れば)探しているような人がいるの。めっちゃアクロバティックな姿勢を取って「こうするとまだ痛い」という人もいてさあ、そんだけあれこれ動けるなら大丈夫と違う?と思うような人もいるわけよ。

 

でもオレもおんなじことを歯科でやってたわけで、痛みは痛みそのものに加えて「痛くなるんじゃないか」という恐怖心が増悪因子になってることに改めて気づいた次第よ。

 

10年前に通っていた歯科医院では子供の患者さん用にアニメとかモニターに流すようになっていて、次回の治療時に続きから見られるようにどこまで見たかをカルテに記載していた。ニュースで見たどこかの歯科医院では治療中に患者さんにゲームをさせていた。

 

痛みというのは不思議なもんよね。

 

頭蓋仙骨療法を教えるようになってどのくらいか。ここ数年で教え方を変えた。

 

全くの初心者に教える時に、理論も何も抜きで「正確な手の当て方」だけを教える。正確に手を当てるだけでヒーリーは十分にリラックスする。もともと現在のスタイルの頭蓋仙骨療法はホームケアのためのハンドオン、という側面があるから初心者にも無理なくできる。

 

それから次にヒーラーが「意図」を以ってハンドオンするとどうなるかを体験してもらうの。具体的には「ほんのごくごくわずかに牽引をかける」。ちょっとだけ頭蓋骨を持ち上げる「つもり」になってもらうのね。それだけでヒーリーの反応がぐんと変化する。

 

理論が出てくるのはそのあと。脳脊髄液の流れや個々の頭蓋骨の動き方を説明する。「額に軽く手を触れる」から「わずかな力で前頭骨を天井方向にリフトする」、さらに「大脳鎌をストレッチする」、ヒーラーの意識が変わると明らかにヒーリーの反応も変わってくる。

 

ヒーラー役とヒーリー役を交互に体験して練習することで「この手技をするとこういう感じになるのか」ということを感覚として覚えるようになるのね。

 

セミナー受講後、施術所でもサロンでも自宅でも、自分の持っている「現場」で施術を行うことで手の感覚はどんどん変化していく。

 

ハンドオンのカタチをまねるだけなら書籍や動画でできる。でも感覚を共有することでしかわからないこともあるのよ。その辺が頭蓋仙骨療法の楽しさなんだろうと思う。

 

ご参加くださってありがとうございました。現場で使い倒してくださいね。