友人から貸してもらった本に、こんなフレーズがありました。
細菌を発見し、医学を「近代医学」たらしめたパスツールの(晩年の)言葉なのですが(うろ覚えなので、ニュアンスだけ、ね)。
「病気は細菌が起こすのではなく、細菌に侵入された身体がおこす」
単語の並びは若干違うかも知れませんけど。
彼の細菌の発見によって、病気は、悪魔でも魔女でも祟りでも神の怒りでも「なくなった」んですが、そのパスツールも死ぬ前には「細菌が病気を起こすのではない」というニュアンスのことを言った、というんですね(原典は読んでませんが)。
この一文からはいろんな意味が読み取れます。たとえば、、、。
同じ職場にいて風邪になる人ならない人がいること。
同じものを食べて食中毒になる人ならない人がいる事実。
といったことの説明になる、とか。
病の原因は細菌である。ではなく、病気になるかならないか、は身体が主導権?を握っている、という解釈。
また。
細菌の侵入を受けた身体が、それに「反応するプロセス」が病気という現象なのであって、細菌が引き起こす災いとは言えない、という見方。
いろんなイメージが膨らんできます。
僕が書いている腰痛のメルマガも、ちょっとこれに似てるかも、と思った次第。
ちょっとずれるけれど。
細菌も生き物なら(生き物の定義は難しいけどね)、もし細菌を根絶したら、食物連鎖が崩れるんじゃないのかしらん。
目に見える大きな絶滅種を保護するのはいいけれど、そういう生き物は、みんな自分より小さい生き物を食べてるからね。
限りなく小さい生き物をちゃんと保護しないと、大きな生き物は守れないと思うんだがなあ。
いまある生き物であるなら、なにかがいなくなる、というのはそれがどんな小さいミクロの生き物であれ、人間には影響を及ぼさないとは言い切れないと思うんです。