【第1章】幕開けの前 | 小説ブログと致しますか。

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腐女子で少女漫画脳な自分が、
小説を暇の有る時に綴って参ります。
NL?BL?さぁどう転がりますやら。

ここは山城学園。
全寮制のお坊っちゃん男子校だ。
俺の姉ちゃん曰く、「王道学園」だそうで
ゲイやバイばっかりという謎の学園事情になっている。

ま、そんなことはどうでもいいんだけどさ、

「ゴホ、先生…早退します」

今日も先公達が全く疑いもしねぇ見事な演技でサボり。
数学のハゲ超心配してんじゃん!笑えるねー
俺の名前は「楠 京」ね、くすのき みやこ。
「って、誰に説明してんだよ俺…」
今、俺がいるのは自分の部屋。
自分の部屋だから安心して素でいられるわけだよ!
この学園で俺が素でいられるのはここだけかもしんねぇ…
マジオアシスmy room…
因みになんで部屋でしか素でいられないって言うと、
全部話すとくそながーくなるからまとめて、
『平和に平凡に学校生活が送りたい』
んだよ。
いやー今までね?
町でヤンチャしてたんだよ。
やっぱそういう事してっとアレじゃん?目立つじゃん?
で、ヤンチャしてる奴らしか寄って来なくなんだよ。
そしたら平和にたのしーく暮らせないんだよな。
だから、高校は町から離れてこの学園で平凡やってるっつーワケよ!
因みにその考えは姉ちゃんがくれた。グッジョブ姉ちゃん!

「あーそういや今日って風紀の会議だよなぁーだりぃー」

そうそう。
平凡になるためには、風紀委員に入れって姉ちゃんに
アドバイスもらったからさ、
一応風紀委員やってんだよな。
生徒会と仲悪ぃってのが玉にキズだけどさ。
だってさー俺の相棒らg「京だいじょ「サボり」あ、そうか」
今なんか入ってきたやつは相棒じゃなくて、
ルームメイトでうちの学級いいんちょーの「武若 幹斗(たけわか みきと)」。
強面の見た目に合わず、超優しくてキレ者のいいやつ。
俺の素知ってる数少なーい友人。

「そういや今日って委員会だよな?」
「行きたくないとか許さないからな」

あれ。ばれてた?
舌打ちを小さくして、乱れた制服をピシッと直し、
風紀の腕章とマスクを着けて用意完了。
これで寡黙平凡君の出来上がりっとー

「しゃあねー行ってくるかんなー夕飯しょうが焼きが良い!」

幹に捨て台詞のような夕飯のリクエストを言い捨て、
苦笑する相手を見ずに部屋を出た。
これが波乱の幕開けの始まる数分前とも知らずに―――。