長引く円高は日本への嫌がらせか?日本株式会社はこのまま沈没するのだろうか。いやいや悲観することはない。その影響は輸出企業と内需企業でさまざま、投資家としては業界を絞りやすいという好機だ。文中でも触れたが、今だからこそ仕掛けておきたい銘柄がきっと見つかるはず。専門分析ではないが、自分自身と皆様の投資の何かの役に立つことができれば幸いだ。


◆待ちの日銀、市場と根比べ
円高に歯止めが掛からず、市場(我々投資家)は日銀の追加金融緩和を待っている。一方で日銀は昨年12月、当時のドバイ危機を受けて円高で追加緩和を行っているが、今回は「待ち」の姿勢を崩さない。なんでも昨年12月に比べ、企業収益の改善がはっきりし、企業マインドが揺らいでいないからというのがその理由。日銀が介入するほど事態は重くなく、放って置けば自然と円安・株高に戻るだろうということだ。しかし記事によれば、というかよらなくても市場の反応は冷ややかだ。日銀介入で事態が改善に向かうかはともかく、投資家は金融政策決定会合にはアンテナを張っていたいもの。次は9月6,7日に予定されている定例会合では、円高の影響を景気判断にどう織り込むかや政府の経済対策とどう強調するかが焦点ということ。投資家の心がどう振れるのか。こういうスケジュールはきちんと抑えておこう。


◆ネットや中国銘柄、消去法で買い
日経平均株価が下がり続ける中、我々投資家は投資先に困っている。こういう時こそセオリーの逆張りで少しの値上がりを待って小銭を儲けたいところだが、そうもいかない。どこまでも堕ちていく株価を前に、もう株なんかやめようか、とか、私のようにこれを機にショート(空売り)に手を出してみようか(信用取引に含まれるので敬遠していた)、などと考えている人もいるはず。いや、こんなときだからこそ裏の裏をとってショートの買戻しを期待しての逆張りがセオリーというものか。確かに、エコカー補助金の終了と鉄鋼価格の上昇で痛手を被るであろう自動車部品業界は目に見えて有効だ。しかし、記事によると、こんな時だからこそ「消去法」でがっちり儲けられる銘柄があるという。「中国人観光客」を取り込める会社だ。サンリオ、オリエンタルランド、全日本空輸などだそう。昨年の新型インフルエンザの反動で今年は観光客が増えて業績が改善しているという。止まることのない円高を前に輸出企業は買い増せないし、かといって内需も中国人観光客と娯楽くらいしか成長要素が見出せないという。冬に向けて「中国人観光客」を取り込む事業はまだまだ成長するだろうし、先に述べた自動車部品など、下がる銘柄も明確だ。「消去法」とはよく言ったものだ、分りやすい市場構図を掴めれば、「半事実で買って、事実で売る」。今こそが仕掛け時なのかもしれない。


◆新規株式公開 独自性高い銘柄、初値高く
IPO投資は、リスクが大きい分、我々のような短期売買をするサラリーマンにはその騰落差に一喜一憂できやすい点ではおもしろい市場だと思う。最近ではiPad向けサービスで伸ばしているパピレス(聞いたことある)や、ペット専用保険のアニコムHDなんかは「なるほどね」っていう期待と感心を込めた賛辞を送りたい。実績が白紙であり情報も少ないため慎重になるのは当然だが、早めに見極めれば数年後には大躍進ということもある。まさに小さな投資で大きく育てられるメリットがIPOにはあるということだ。


◆オバマ流「口撃」市場に波乱の芽
11月の中間選挙は、公的年金の改革が争点になるらしい。公的年金の民営化を支持する野党共和党(ウォール街)に対し、オバマ大統領(ホワイトハウス)は、今月14日、ラジオ演説で「あなた方のお金を、きまぐれなウォール街のトレーダーや株式相場の上げ下げに委ねることになる。誤った発想だ」と語った。公的年金の民営化論をけん制しているもの。現在の大半は米国債などの「安全資産」で運用しているが、民営化すれば、その掛け金は見ず知らずの第三期間のファンドマネージャーに委ねられることになる。ウォール街からすれば、投資家向けのリポートで株式投資を悪者にすれば、家計の過半数が株式を保有する米国民が投資から離れてしまう、もっと市場や企業に優しい政策こそが有権者の支持につながるという主張だ。どちらも選挙前の駆け引きに他ならないという締めくくりではある。アメリカに第二の父母を持つ筆者としてはその公的年金に不安を覚えるのは当然だが、それはさておきその制度が将来日本のものとなるならば、401K下における不安定な企業退職年金と同じように、我々の老後資金もリスク運用されてしまうのかという懸念も抱かざるを得ないわけだ。まあ、どちらにしても日本の「安定資産」が今後も信用されればの話ではあるが。

まだまだ暑い日が続くのだから絶対に来るだろうと確信し、お盆休み中の8/13に取得したフジシール(単元株=100株、1株1644円)。現在地は+52の1696円。5200円の含み益だ。年初来安値は8/16以降更新していない。やはり、目論見どおりに最割安日に取得したと言って良いだろう。一日の高値と安値に50円以上の沸落が出ることは稀な銘柄ではあるが、まだまだ予断は許さない。会社にいるときにドンドン落ちていくのを想像すると仕事も手につかないので1660円で逆指値売りを仕込んでおく。サラリーマンのスイングトレーダーに高望みは禁物。雀の涙程ではあるが、小さな利益を積み重ねるためにも取得単価(164400円)の最低1%はまず確実に掴んでおきたいところだ。


◆外需頼みのGDPに秋風
円高と言いながらも、なんだかんだで新興国の需要に後押しされて輸出企業の成長は続いている。内閣府が16日に発表する4~6月期のGDPは、5四半期連続のプラス成長になりそうだが、米国や中国の成長率は鈍化し始めており、外需にとっても厳しい来期予測となりそうだという。個人消費に関しても、円高・株安の影響(風評?)があり、伸び悩んでいるようだ。個人消費の代表格である自動車も、エコカー補助やエコポイント制度が期限を迎えるため、株価にも影響があるだろう。今秋から年末にかけての株価暴落を前に、自動車関連の中小株を空売りしておこう。中小にこだわるのは、スイングトレードの基本。きっちり研究すれば流動性のリスクは怖くない。


◆低賃金の恩恵あと5年?
中国の工場といえば「安い賃金で過酷な労働環境」のイメージがあるが、そんな中国の工場でストが頻発しているらしい。報酬と労働環境に関する労使間の戦いはこれまでもきっとあったのであろうが、地方政府による最低賃金引き上げが顕著であり、4月以前と比べ、5月以降はすべての地方政府で20%以上、特にストが発生した地域では30%の賃金引上げも珍しくない。良くも悪くも世界の工場を担っている中国だが、「低賃金メリットは5年で消える恐れがある」という。低賃金労働を支持する気持ちはないが、筆者の会社を含めてモノ作りを中国に頼っている企業にとって追い風となる記事ではない。作業を効率化させた上で内需を活性化させるのか、それとも中国以外に工場を建設するのか、製造業にとってはそうした構図の変換を迫られている。


◆雇用・デフレ懸念、FRBの背中押す
米連邦公開市場委員会(FOMC)が10日、追加金融緩和に踏み切った。米当局はデフレ阻止に動いたという記事。金融が緩和されるということは、民間銀行の資金余剰となり、金利は低下する。金利の低下は通貨安を牽引する、つまりドル安だ。ドル安は輸出復調にプラスということらしい。これはアメリカの戦略。11月の中間選挙まで続くだろうという記事もあった。ところで日本株に投資する我々にとって、指標となる米国のベンチマークがある。言わずと知れた米ダウ工業株30種平均だ。その米ダウ工業株30種平均に影響する情勢は複雑だが、「米国の失業率」というのは重要なそのひとつ。米国の7月の失業率は10.2%だった。金融緩和が個人消費を生み、雇用の安定をもたらせば日本株への好影響も大だ。

かつて日本人が「発展途上国」と呼んでいた国は、いつの間にか「新興国」と名を変えて世界の表舞台にいる。先進国とまだ呼べないのは、長期安定した財政と雇用、そして都市部と農村部の温度差や治安問題がまだ根底に潜んでいるからだろうか。それとも、先進国出身の日本人はプライドからそう呼びたくないのだろうか。


この新興国では今、内需増加という好景気がもたらしたインフレ懸念から金利の上昇が続いている。景気対策としての金利上昇は何を意味するのか。「金利上昇」→「企業が銀行からお金を借りにくくなる」→「市場に出回る通貨の量が減る」→「インフレを抑制する」という流れが正しければ、新興国の好景気にも一時の休息が訪れるのか。低成長時代に入った日本から少し離れ、ブラジル優良株への投信を検討しているだけに、目が離せない。


◆企業のもうけ、家計に及ばず
「ねじれ現象」は国会だけじゃない、企業はもうけているのに家計にはその恩恵が波及しない、そんな米国の現状を記載した記事。記事によると、米主要500社の最終利益は前年同期に比べ38%増加したという。その中心はハイテク分野などを牽引するグローバル企業だ。米連邦準備理事会(FRB)の資金循環統計によると、企業部門が保有する普通預金や外貨預金などの総額は2010年3月末で1兆5457億ドルと過去最高となった。しかし、問題はその富が労働者に還元されない点にある。その富の行き先は新興国への集中投資。また「新興国」か。国内に資本が回らず雇用も増えない。どうも、日本でも同じらしい。上場企業の決算は増加しているのに、失業率も増加。その理由として、「企業の海外移転や業務効率化で、景気が良くなっても新規求人が生まれる見込みはない」という求人雑誌会社のコメントで締めくくっている。


◆不確実性が促す国債シフト
円高に関する記事。外国為替市場で円ばかりが買われるのはなぜ?自国通貨が高くなるのは、感覚的に景気が良いことのような気がするが、米国や欧州をはじめ、アジア諸国までも、自国通貨高を防ごうとしている。今日本が直面しているように、通貨高が進めば輸出関連企業にとって不利となり、景気の後退につながる。他国はその予防線のために円を共通のターゲットとして買い漁っているということだ。欧州がとる財政緊縮・金融緩和の組み合わせは、いずれも金利を下げる要因となり、ユーロ安を招いている。米金融緩和期待はドル安を促している。米国も欧州も、自国通貨安を容認しているということらしい。


◆タタとのファンド、数十社が投資
みずほ証券が印大手財閥タタグループの金融会社タタキャピタルと、インドで未公開企業に投資するファンドを組成するという記事。これが少し信用できそうだと思ったのは、タタ財閥企業や取引業者などで、もし将来性のない企業があった場合には、身内であってもみずほが拒否権を発動できる仕組みだ。私みたいな貧乏個人投資家に関係あるか分からないが、「新興国」でしょ?やはりチェックしたくなる。


◆減速懸念、あきらめの夏
先週、通期予想を上方修正した企業に買いが集中するのではないかと予想したが、業績を手掛かりに買われるのは大きなサプライズがあった企業のみに限られるという内容の記事。株式市場では年初来安値が相次いでおり、記事ではその原因として「景気回復に期待した海外大口投資家が見切りをつけたからではないか」とのコメントを紹介している。


円高、金利低下が続いているが、実のところ、そんなに景気は悪いのか。さまざまな憶測や不安から株安になっているなら、今はかなりの狙い目との見方をしている人も多いはずだ。筆者もそんな一人。今週も逆張りで強気に攻めてみることにする。