この社会の中で、男は、厚い鎧を身につけて生きています。子どものときから、男の子だからしっかりしなさいと言われ、男の子だから泣くんじゃないと言われ、成人してからは、男はちゃんと稼いで家族を養わなくてはならないと言われ、仕事に誇りを持つ一人前の男になれと言われ続けます。そのような期待に押しつぶされないようにするために、男はいつしか自分の心のまわりに、分厚い鎧をつけるようになるのです。
こんな男たちにプロフェッショナルセラピストはどのように接していくべきか。
「その鎧をつけたまま生きていくのは、ほんとうはつらいことではないでしょうか」
「鎧の下に隠されている、あなたの柔らかく、傷つきやすい心を、あなたは誰かにありのままに理解してもらい、認めてもらいたくはないでしょうか」
言葉には出さずとも男という生き物を理解してあげること。
そして、男がセラピストに絶対の安心感を持ったとき、
男は、男社会ではさらけ出すことのできない弱みを、セラピストの前で自然としゃべり始めます。その癒し感覚は忘れがたい体験となります。
セラピストのトリートメントと安心感・信頼感を通じて、男の鎧がほどけていく。
そんなシーンに数多く出会えるセラピストは、プロフェッショナルの証拠だと思います。