その後、私は献身して神学校へ入ろうと決心した(神様へは相談していなかった)。
失業保健の期間等を計算して、入学の半年以上前に会社をやめる事にした。
教会や会社の同僚に話し、仕事の引き継ぎの準備も初めていた。
退職願いも早くから机の引き出しに入れて、出す日も決めていた。
それを出す日になったので、朝、引き出しから退職願いを出した時、神様の大声があった。
「あなたは何をするのか!私に従う力があなたにあるのか!?」
私は今迄、あんなにコッピどく神様に怒られた事はない(献身する事で神様の反対に逢おうとは予想だにしていなかった)。
私は全くすくんでしまい、とに角、退職するのは止めにした(会社の内部に対して全く面目なかったが…)。
それから私は自分の将来について、何をなすべきか、真剣に祈り始めた。
何日か祈っては少し休み、又何日か祈る、と云う具合であったが、神様からは何の返事もなかった。
約3ヵ月間、その事に対する啓示も幻もなかった。
それは当時としては、珍しい事であった。
遂に、私は神様に対して腹を立てた。
「人が何かしようとすれば反対しておいて、返事もないのはどう云う訳ですか?」
と祈って神様にカミついた。
それも疲れた頃、啓示があった。
「あなたの心が、私のそばにいて下さい」
これは神様の言葉と云うよりも、もう、泣かんばかりの訴えであった。
これも私をビックリさせた。
心が神のそばにあると云う仕事は、一体どんな仕事であろうと思った。
色々考えてみたが、この様な仕事は見つからなかった。
又、どんな職業においても、これは出来る様な気がした(20年後の今、なかなか出来ない)。