7月に入ってから、オークション出品準備に追われブログを書く気になれなかったが、そろそろ。
先週、ものすごい暑さの中、久しぶりにウォーキングをした。
6月になってから雨や蒸し暑さに負け全く歩けずにいた。そのせいで体がなまっていたからだ。
暑いさなかに歩くのも熱中症になりそうで危険だが、水筒持参でのんびり歩いた。
久しぶりに歩くと、定番コース沿いの風景が微妙に変わっていた。
建築中だった一戸建てが完成していたり、営業していたお店が閉店になっていたり。
そんな変化を楽しみつつ目的地へ向かっていた。
目的地まであと少し、大きな交差点で信号待ちをしていた時のこと。
いつものようにiPodで音楽を楽しんでいると、左腕をトントンされた。
見ると、60代後半~70代前半くらいのお上品そうな白髪の女性が自分に何か話しかけている。
慌ててヘッドフォンを外すと、某デパートの場所を訊かれた。
以前はその場所からすぐ近くの大きな駅の目の前に支店があったのだが、今はもうない。
本店はその交差点から歩いて30~40分くらいかかる。
自分ならこの暑さでも平気で歩けるが、このご婦人がそんなにも大丈夫だろうか?
見ればご婦人は日傘も差していない。
「この道をまっすぐ行けば最寄駅に着きますが、歩くと30~40分はかかるので、この暑さだし地下鉄を
使った方いいと思いますよ。」 と、伝えた。
しかしご婦人は、「大丈夫です、歩きます。ありがとうございました。」 と、深々と頭を下げて信号を
渡って行った。
別れた後、少し後悔した。
自分は目的地に向かって歩いていたが、時間の約束をしていたわけではない。
早く行った方が用事が早く終わって早く帰宅できるから、という理由だけで急いでいた。
自分は日傘も水筒も持っていた。
時間に余裕がなかったわけでもなかったから、同行しても良かったのだ。
自分はよく道を訊かれる。
一時期は何故だか旅行するたびに、その見知らぬ土地土地で訊かれた。
旅行先の場合は本当に知らない場合が多いので「観光客なのでわかりません。」と言って終わる。
よって後悔も何もない。
しかし、地元で訊かれた場合が複雑な心境になる。
今回のように時間に余裕のある時に訊かれることはまずない。
出勤前で急いでいる時、ランチタイムで時間制限がある時などに限って訊かれるのだ。
相手が若い人なら口だけの説明だけでも心配しないが、たいていは年配の方。
説明しても(説明の仕方が悪いのか)あまりピンときていない表情なので、時間に余裕さえあれば
同行したい衝動に駆られる。
その方の進む方向が気になりながら別れることが多かった。
それを思えば、今回は同行できる状況だったのだ。
本当を言えば一瞬そうしようかとその場で思った。
しかし、見知らぬ他人と30~40分も歩くなんて、話題もないし気を遣うからイヤだ、と思われたら・・・?
それに自分には用事もある、そう自分に言い訳してしまったのだ。
今思えば、一度提案してみて断られたらそれはそれでいいし、後悔もしなくてすんだのに。
次に同じような機会があったら、勇気を出して「一緒に行きましょうか?」 と、言おうと思う。