森にいたら似合いそうな女の子の事で、『ゆるい感じのワンピースが好き』、『古いものに魅力を感じる』、『カメラ片手に散歩するのが好き』といったものが条件で、さらに『美しい』や『きれい』というよりも『かわいい』という事に価値観が置かれているのだそう。
まさにガイハさん!
がしかし、残念ながらガールではありません。
森ボーイ。
なんだか青々しい響きですね。
虫取り網に麦藁帽子みたいな。
というわけで、今日から『森男』としてメルヘンのかけらもなくゆるゆると生きていきたいと思います。はい。
ひまーひまーひまーひまーいまいず(※1)。
まいまいずー。まいまいず!遠いー!
ひまーひまーひまぁーひまぁーと。アート!
そうだっアートに行こう!
というわけで、ディエゴ・ベラスケスの絵画が出品されている『ウィーン美術史美術館所蔵 静物画の秘密』を観に、国立新美術館へ。
ウィーンと言えば、掃除機の音…ではなく音楽の都。
そして漢字で維納。ぱっと見、稚内。
それくらいの知識しかないのですが、実はエピソードが1つだけ。
あれは数年前の夏、ひとり紳士のフリで喫茶店に立ち寄り、メニューを覗くと見慣れない名前。
これはいったい何モノだっ!?
なんと奇妙な組み合わせ!アンビリーボーッ!
ここにあるのは奇跡かっ!はたまた破綻かっ!?
これは聞くしないっ!
さぁ教えてくれっ。教えて頂戴っ!
G『こっ…これは"後浸け"ですか?それとも…"あらかじめ浸っている"のですか?』
聞いてしまった…。
あぁついに、写真すら載せていない"いかがわしき正体"が明かされる!
さぁなんだ!なんなんだー!?
鼓動が180bpm。
ところが、ガイハさんの緊張を他所に
ウェイターは
『何の事でしょうか?』
こんな奇妙なものを作っておきながら、『何の事?』とはいったいどういう事だっ!
無責任にも程があるっ!
そもそも、貴重なブレックファーストとモーニングコーヒーを、勝手にごちゃ混ぜにして食べさせようとする行為こそ、非人道的な行為じゃありませんかっ!
邪道だ!邪道っ!こんなものは料理と認めるわけにはいきません!!
G『じゃあ、これ別でお願いします!』
ウ『ですから、それは…』
G『もうっ!ウィンナーとコーヒーは別で!!』
ウ『いえ…"ウィンナーコーヒー"はウィンナー入りのコーヒーではなく、ホイップクリームを注いだ"ウィーン風"のコーヒーの事なんです!!』
!!!
それが、ガイハさんとウィーンとの、ほろ苦い出会いでした。
そんな淡い思い出に心煩わせながら、六本木へ。
蝉時雨なだれ込む夏の暮れの、芸術鑑賞。
…
いやはや、どれもよかった、よかった。
はい、よかったです。
構図のバランスが…
装飾物や果実の持つ独特の質感や色合いを忠実に描き出せる技術が…
繁栄に潜む『死』を扱い、人間たちの華麗な『生』に、警告を発するというテーマが…
…よかった…。
90分の鑑賞で、感想が『よかった』。
小学生以下。
どうにかしてください。
笑ってやってください。
くえーくぇっくぇっ。
引き笑いかい。
その足で六本木ヒルズの、お気に入りのカフェへ。
G『これウィーンのコーヒーですよね?』
ウ『えっ?はいっ。それが何か?』
G『いえいえ、こっちの話ですよ。』
少しだけ大人になれた気がしました。ええ。
来月は『ジョン・エヴァレット・ミレイ展』に行こうと思います。
※1…詳しくは8月28日『まいまいず』参照。