滋賀県大津市内で地蔵など役40体を盗んだとして窃盗の容疑で会社員が逮捕された今日この頃、皆さん地蔵眉に整えてますか?
容疑者は『テレビでこの地蔵が起こしたというたたりの話を見て欲しくなった』と供述しているのだそう。
やはり新手のネクロマンサーだったのでしょうか。
依頼を受け、呪われるべき人物の自宅前に地蔵を放置。
そして
『これで呪わるでしょう。』
そんな業務を請け負っていたに違いありません。
ガイハさんも知人や友人から怨みをもたれないように気を付けたいと思います。
玄関を石で埋めつくされないように…。
先日、なんとなしに散歩をしていたら近所のバーが潰れている事に気が付きました。
ガイハさんが人生で初めて『ひとりバー』デビューを果たした店。
それは2年前。
『23歳たるもの、ひとりの夜をハードボイルドにキメられる"行きつけ"欲しい!それがまさしく大人への一歩!』
そう並々なる決意を胸に秘め、平日の夕方に足を踏み入れました。
ドアを開けると、7ー8人入れば満員になってしまう程の小さな造り。
さっそくウィスキーを注文。
もちろんハードボイルドを気取る為、出せない低い声で
『ウィスキーをロックで…』
ひとりバーの楽しみと言えば、バーテンダーや他の客との会話。
そう、それは闘い。
人生経験がものを言う、"引き出し"の探り合い。
会話が続かない=浅い人間=ハブ=行きつけの資格無し=ダイなのだ。
死ぬかどうかは別として、ダイと言ったらダイなのだ。
『はたして、この新入りは話に付いてこれるか。』
今、目の前のバーテンダーに試されようとしています!
ガイハさんにだって23年間生きてきた意地があるっ。
プロ相手にどこまで通用するか試そうじゃありませんか!
バ『こんばんは。』
G『はじめまして。よろしく。ところでいくつに見えますか?』
3分の2の純情な確率で若く見られるガイハさん。
さぁ答えよ!21と答えよ!
そしたら『永遠の20歳、大人の階段昇りきったシンデレラです!』
これでつかみはOK。
会話の主導権は我が元に!!
バ『いくつでしょうね…』
G『えっ…?』
気の無い返事。
全く興味が無い見え見え。
ガイハさんだって一応、お客様。サービスして!
G『だいたいで…わかりますか?』
バ『意外に26くらいじゃないですか。』
3つも上に見られました。
そんな意外性望んでない!!
G『23です!あのー老けてますか?』
ムキになるガイハさん。
バ『いえ、そういうわけではなくて…』
なくて?
G『…』
バ『…。』
会話が終わりました。
なんてサディスティックなんだ!
これも新入りの試練の一つなのかっ!?
ここで盛り上げてこそ、名を残す資格があるというのかっ!!
よしここは名前だっ。
誰もが一度聞き直おす『ガイハ』を名乗れば、きっと食らいついてくるでしょう!
G『あっ、申し遅れました。ガイハです。』
バ『黒田です。』
終わり?
『変わった苗字ですね。』とか『どんな漢字書くんですか?』とか無いんですかっ!?
No!ビッチ、ビッチ!マルコビッチ!
駄目だっ!この男では埒が明きません!
店長、そうだ店長呼べ!
プリーズカムヒア話のわかる人!
店『1人なんですか?』
バ『平日は暇ですからね…。』
THE END。
ガイハさんの"ひとりバー"デビュー戦は1時間と持ちませんでした。
結局それから1度もリベンジを果たせず。
というよりも行きたいとも思わず。
しかし、もし彼にもう1度会う機会があれば、1言言ってやりたいです。
『意外にもう26さっ!!』
と。