『破産チェッカー』で愛されあだ名が『ダンディガイハ』『デーモンガイハ』『伝説のガイハ』と診断された今日この頃、皆さんゲッツで指差そうとしてませんかは?
ダンディ・ビューティー・デーモン、どれもガイハさんを表すのに相応しい言葉ですが…ん?ビューティーは無い?いえいえ、とにもかくにも伝説と呼ぶに値する程、神格化された存在になる事が出来ました。
というわけで、今日からガイハ様と呼びなさい。
はい?ええ、2日連続で『破産チェッカー』話が続いてるのはネタが無いからですよ。
所詮『様』がサマにならないガイハですもん。
『明日までにプリントアウトしといてくれない?』
…困りました。
安請け合いしてしまいました。
しかし、実はガイハ宅にプリンターはありません。
いっそ手書きで…と一瞬血迷いかけましたが、借金の取り立て如く5分おきに『これなんて読むの?』と電話が鳴るのは目に見えているので、生まれてはじめてインターネットカフェに行く事に。
昔から暇つぶしといえば本屋か"ひとりカラオケ"だったガイハさんにとって、想像も付かない未開の地。
おそらくきっと、無機質に並べられたPCに、お菓子まみれの漫画、怪しいビデオ…A系の集団保養所のような異様な空気が漂ってるに違いありません!
少々気が引けるものの、『プリントだけだから』と自分に言い聞かせ、入店。
すると、まるで都会の夜を演出したかのようなブラックライトの照明にモダンな装い。
動揺。
生まれも育ちも東京、しかし心は田舎者のガイハさん、初めてネオン街に足を踏み入れてしまったような緊張感。
どどど…どうしよう。
店『当店のご来店は初めてでしょうか?』
G『あっ…いっいえ。1度…』
小心者が故、『初めて』と正直に言えない悪い癖。
おかげで過去に何度、居酒屋やレストランでトイレの場所を聞けずに迷った事かっ!
店『では座席のほうは、どうなさいますか?』
座席?
どうもこうもあるのでしょうか。
電気椅子やキャンピングチェア、人間椅子は江戸川乱歩、もしや空気椅子で踏ん張れという事かっ!?
G『じゃあ普通ので…。』
店『えっ普通ですか…?ソファタイプとリクライニングがございますが…』
G『あー!あっ…』
動揺を隠せないガイハさん。
G『それならレクラ…ソファじゃないほうで…』
咄嗟にリクライニングと発音出来ず、回りくどい返事。
自己嫌悪。
店『では、エスカレーターを昇った先の"Jの11"でお願い致します。』
居心地の悪いアウェー感の中、エスカレーターを探す事に。
迷路のような造りに加え、薄暗い照明でどこへ向かえば良いのかわかりません。
ぐるぐると迷うガイハさん。
プリントなんて引き受けるんじゃなかった!!
今になって後悔。
5分後、ようやく上の階へ。
ところが今度はJのフロアが見つかりません。
行けども行けども同じような個室ばかり。
あぁネットカフェ砂漠。
おいらはどこへ行くの?
あぁネットカフェダンジョン。
今引き返したら無料(ただ)かしらん?
涙目になりながら、早歩きで右往左往するガイハさん。
完全に不審者。
都会って恐ろしい!
諦めて帰ろうと思った瞬間、本棚に懐かしのラッキーマン発見。
そしてふと横を見るとJの11。
やった!まさにラッキー!!
個室に入り、センチメンタルな気持ちに浸りながら、1巻から読み始めるガイハさん。
『面白い!!』
熱中。
そして
『あぁもうこんな時間!』
本を棚に戻し会計。
満足。
なんだ素晴らしい空間じゃありませんか。
まさに都会のオアシス。
あれっ何か大事な事を忘れてるような…
大事…
プリント…
!!
こうして、ボールペン片手に模写に励む事になるのでした。