夕方のJR、30分の乗車時間の間に向かいの女性が大変身を遂げていた今日この頃、皆さん何枚の仮面を被せていますか?
安全の三重構造、耐震擬装の心配はなさそうでした。
まさにその姿は犬神家の佐清様。
ごまかすと言うよりは”人越えた”感じ。
一体誰と密会するのでしょうか。
命の惜しいガイハさんはそれ以上踏み込む事はできませんでした。
【あらすじ】
寿司屋で並び替え殺人を解決したガイハさん。
妄力に磨きをかけて店を跡にしたのだった。
いよいよ、本来の目的であるススキ高原へ。
いくら後付けとは言え、それなりの知識はあります。
まずは猫じゃらしになる!
そして…猫じゃらしになる…。
さらに…猫…
知識はないが黄金色のエナジーはある!よくわかりませんが、カメラを持ってススキに見とれる姿は、晩年のそれと同じようにサマになっているはず。
辺りを見回すと、お年寄りどころか人っ子一人いません。
ススキの中で孤独と感慨にひたるガイハさん。気分は山下清。
ところで、ガイハさんは旅先で聞いていた曲が、思い出や風景とリンクすると、追憶の念が強くなってしまい、帰ってから一度も聞く事が出来なくなってしまいます。
曲そのものが、思い出になってしまって、過去に戻りたいと思う気持ちに似た、”聞いてはいけない気持ち”にさせられるんですよね。
これを”音楽の遺棄”もしくは”音楽の死”と呼んでるのですが、軽井沢の雪山では木村カエラの『never land』が、伊東の松川遊歩道ではMassive Attackの『Protection』がメモリアルな死を遂げました。
思い出が深ければ深い程、死亡率は高まる傾向にあるようで。
かくして、チックコリアの『Return to Forever』と東京事変の『キラーチューン』がススキ高原に葬りされる事となりました。
そしてお次は、『言われてみればなんとなく花が好きだったかも』という動機で『箱根湿生花園』へ。
本来あるべき若者の姿から遠退いていくガイハさん。
園内には、白い帽子と一眼レフカメラの似合う老人達しかいません。
そして水辺に生育する植物を眺めながらぼんやりとしていると、ある事実に気がつきました。
『花は好きだけど、水中植物は違うや…。』
言ってしまった…。
過ちを認めてしまいました。
そんなガイハさんを嘲笑うように、背後ではおばさん達が”なんとか王子話”に花を咲かせています。
まだブームが続いていたのか…。
こんな所まで来て…
一瞬、馬に引きずられる白タイツの自分自身の姿を想像して止めました。
やはり完全な場違いだったようです。
【次回予告】
以前、ひょんな事から"羽柴姓"を襲名したガイハさん。
名に恥じぬよう、戦国にふさわしい男になるためい向かった先とは・・・!?



