プリファブ スプラウト | ビートルズやメンバーへのミュージシャンの発言集 The Beatles  影響 評価 

ビートルズやメンバーへのミュージシャンの発言集 The Beatles  影響 評価 

 ビートルズやビートルズのメンバーに対するミュージシャンの発言は今までたくさんありました 。おそらくこれから先もたくさん発言される事でしょう。ここはビートルズが与えた影響を記録していく場所です。


 

パディ マクアルーン (ソングライター  ヴォーカル)



      ローリングストーン誌

 

 

◎貴方には影響を受けたアーティストはいますか?

 

 

   スティーブン ソンドハイムの大ファンでもあるんだ。私はちょっと変わったことをやろうとする人は誰でも好きだ。彼は、ここ30年で最も優れたアメリカのソングライターだと思う。ビートルズやブライアン ウィルソンのような伝統的なものも好きだ。ジミー ウェッブもずっと好きな人だ。ポール マッカートニーも大好きだけど、彼はある問題に悩まされている。60年代の彼があまりにも素晴らしかったので、彼の活動すべてにそれが影を落としているような気がするんだよ。だけど、あれほど多くの名曲を書いたということは、それほど悪い問題ではないよね。

 

 

 

 

◎曲は、歌詞と音楽のどちらから始めるのですか?


  そうだね。私はまず音楽を書いて、その後にタイトルをつけることが多い。曲の内容に迷ったり、考え直したりしたときに、強いタイトルに立ち返って、別の歌詞を書くことができるんだ。タイトルにふさわしい歌詞をつけようとすると、いつまでも悩んでしまいがちだけどね。また、曲のセリフをひとつひとつ書いて、その後にメロディを作ることもある。



◎スティーヴィー ワンダーとのコラボレーションは、どのように実現したのでしょうか?


  自暴自棄になったことがきっかけだ!曲を作って、ホーン ソロやシンセサイザー ソロで何度かデモをしたんだけど、ハーモニカが必要だと感じたんだ。スタジオミュージシャンのイギリス人がこの曲をハーモニカで演奏しようとしたが、うまくいかなかった。クロマチック ハーモニカを使った、とても難しいメロディだった。誰かが冗談で(スティービー ワンダーに頼もう)と言った。運良くその曲をレコーディングしている時に、彼がたまたまイギリスにいたんだ。彼にテープを渡すと気に入って、やると言ってくれた。ある日の午後、彼がスタジオにやってきて、私たちはそれをやったんだ。私はあんなに素晴らしい人とスタジオに入ったことがなかったから、とても怖かった。何か気に入らないことがあったら、どうやって彼に伝えようかと怯えていた。しかし、彼には全くエゴがなく、とても良い提案をたくさんしてくれた。私は、彼のレコードの大ファンだったので感動したよ。

 

 


◎以前にもこの質問を受けたことがあると思いますが、バンド名の由来は?



  子供の頃、ほとんどのバンドが無名の名前だった。だから、1971年か1972年頃から、文字通り2つの単語を選んで組み合わせ、それを生涯守り続けてきた。もっといい名前、もっと洗練された名前にすることもできたけど、プレファブ スプラウトはふさわしいと思ったんだ。レコードを聴かなければ、どんな人間なのかわからないということだ。手がかりを与えないというか...。

 

 

                     ローリングストーン誌   1991

 

 

〇マクアルーンはかつて、「The King of Rock 'n' Roll」に対するアンビバレンスを、最大のアイドルの一人と語り合う機会を得たことがある。

 

 

  ポール マッカートニーのパーティに参加したんだけど、それは今でも私のキャリアのハイライトだよ。なぜなら、私にとってそれは神と肩を並べるような出来事だからだ。ポールはその時、クリケッツのドラマーに私を紹介し、『君はこの人の歌を聴いたことがあるかもしれないよ。』と言ったんだ。するとポールはコーラスを歌い始めた。そして、私は『あのレコードは、一種のキディ レコードとして受け取られているから、僕らにとって良い結果をもたらしたとは思えないんだ。』と彼に言ったんだ。するとマッカートニーは『ああ、パディ、あの曲は君の "My Ding-a-ling "(チャックベリーの曲)なんだろうね。』と言った。

 

 

 

        ディスクレヴュー


◎ジョンレノン   シェイヴドフィッシュ 1975

 



 コールドターキー、インスタントカーマ、パワートゥピープル、女は世界の奴隷か、など全曲がシングル曲のようなレコード。ジョンの最後の時期に作られた(スターティングオーバー)のような優しい感じの曲が数曲、このアルバムからこぼれ出たけど僕はこの最初のベスト盤が好きだ。このレコードにはジョンのひとつの決意とそれをみんなに届けようという気持ちが込められている。この時期にフィルスペクターと組んで一緒に作品を作り出したっていうところもいいよね。

 



◎ザ ビートルズ   Sgt Pepper's Lonely Hearts Club Band(1967年)


 
 (ラブリーリタ)のようなファンタスティックではない曲も少しばかりあるけど、アルバム全体の魅力がそういったものを凌駕している。(ア デイ イン ザ ライフ)におけるポールマッカートニーのベース演奏には驚くべき雰囲気があるよ。今は(リボルバー)がコンセンサスになっているけど、「Sgt Pepper」こそがカノンの中でその地位にふさわしいと思う。(ビートルズはいつも私のそばにいてくれた。)これは決まり文句かもしれないけど、決まり文句には理由があるんだよ。

 

 


 僕の音楽的嗜好とどうやって作曲を始めたのかっていう話に興味があるなら、60年代について話をしなければならないと思う。ほとんどの作曲家と同じように、僕自身、自分が大好きで聴いていたすべての音楽の生産物なんだよ。

 

 

 

  

 

   1967年、僕は10歳だったけど、音楽の黄金時代に育ったと思っている。60年代に育ってはいるんだけど当時は早く寝なきゃならなかった!つまり周りの影響を受けるにはまだ若すぎたってこと。流れてくる音楽は断続的なもので、たいていはラジオから聴こえてきた。両親は音楽好きではあったけど、レコードを買うことはほとんどなかった。だから僕もビートルズの(She Loves You)やビーチボーイズの(Good Vibration)、ボブディランの名盤なんかを買いに行くことはなかった。そういった素晴らしい音楽に接してはいたけど、その素晴らしさに気付くこともなく、無関心だった。なにしろ自分が特に音楽的な人間だとは思ってなかったし、子供の頃に熱中してたのはフットボールなんかだったからね。



 何が好きだったかって?ビートルズはずっと楽しんで聴いていたよ。レコードは持ってなかったけど、テレビに出てて、彼らのヘアスタイルと彼らの作り出す興奮について大人達がコメントしてたのをおぼえてる。全部ニュース映画になってた。そんな状況の中で育ったんだ。6歳の時に母親から僕のイニシャルはポールマッカートニーと一緒だって言われたのもおぼえてる。ハハハ。こんな話でいいのかな?正直、自分でも時々そんな単純なことかって不思議に思うし。自分に音楽の才能があったからビートルズに興味を持ったってのはおかしいと思う。ビートルズがどれだけ多くの人に夢を与えて、慰めてくれたか。これはグリルマーカス(作家、音楽ジャーナリスト)が取り上げるテーマだよね。



 過去に聴いてきたたくさんの音楽が啓示として降りてきたって僕が言ったとしても、自分としてはそれほどノスタルジックな人間だとは思わない。まだ小さかったから、かっこいいことをしようって気持ちに邪魔されることもなかった。バカラック?ローリングストーンズ?ムーンリバー?ウエストサイド物語?みんな僕にとっては古い年代の音楽さ。だから君の質問に対する長い答えとしてはこうだ。自分の好きな音楽が体に沁みこんで自分の作曲方法が形成される。だからあらゆる作曲家の音楽は他の音楽の亡霊に敬意を表してるんだよ。

 

 

 

 

 子供の頃はビートルズとマークボランが自分のバンドを作りたいという大きな野望を抱かせてくれた。僕はビートルズから影響を受けてるけど、両親はビートルズを聴くには年をとりすぎていたし、僕が自分でレコードを買うにも若すぎたので、家にはビートルズのレコードは1枚もなかったんだ。

 

 

 

 



 魅力的なテーマ。テーマについてはきわめて多くのことを考えてる。去年の終わりに20世紀の偉大な名曲についてのアンケートがあったんだけど、すべての曲が最後の20年間に集約されてたんだ。アービング バーリン(ビンググロスビーの「ホワイトクリスマス」を作った20世紀はじめのアメリカの作曲家)でさえそこに名前がなかった。つまり大成功を収めたヒット曲でさえ限定された期間だけのもので、長続きしないってことなんだろうね。

 

 

 僕らが1993年に「If you don't love me」のビデオを撮影してる時に、セットでピアノを弾いてたんだ。19か20歳ぐらいのダンスのために呼ばれた女の子達がそこにいたんだけど、彼女達に「Hey Jude」を演奏して聴かせたら、そのうちの一人がこう言った。(私達みんなが知ってる曲を演奏してよ!)って。僕にとってはちょっとした慰めになったよ。世間での認知にも限りがある。ポールマッカートニーの「Hey Jude」が有名じゃないっていうなら、僕なんかどうやったって有名になれっこない。だからもうそういう心配をしないようにしてるんだ。

 

 

 

 

 


 ビートルズか。 一曲だけ?うーん難しいなあ。。ストロベリーフィールズフォーエヴァーだね。ほとんどのポップミュージックと全く違っているし、美という物について考えさせてくれる。本当に心を呼び覚ますし、これまで誰も行ったことのない世界に連れていってくれるんだ。他の宇宙に通じる扉のような響きの曲だしね。