なんと原作・脚本が倉本聰さんで、本木さんと小泉さんが共演ということで、早くに観ることを決めていた。倉本聰さんの本がそうさせたのか、全体を貫く音楽とか、自然の音などかとても自然で、やはり日本映画の良さを全体に感じさせてくれた作品だ。
著名な画家(石坂浩二)の展覧会で大事件が起きた。その作者が展示されてるものは贋作だと公表したことから始まるミステリアスな展開。さらに北海道て
全身刺青の女性の死体があがる。この二つの事件を通して、ある天才画家と言われた男(本木雅弘)の存在が浮かび上がる。そして著名な画家の妻(小泉今日子)が北海道に飛ぶ。天才画家と著名な画家の妻は昔恋人関係だった。
過去を描く中で、あるいは贋作が暴かれる経過の中で、絵画における油絵の技法の話しがたくさん出るのだが、私は全く経験がないので、その辺で置いていかれる感はやむを得ないか。
天才画家の番頭と称する男(中井貴一)の存在の他、仲村トオル、萩原聖人、佐野史郎、村田雄浩らベテランたちが配置されており、本木雅弘と小泉今日子の2人の緊迫した演技が息を呑むという感じで、こんなにじっくり、必死にスクリーンを見つめながら観たのは久しぶりだろう。
先頃なんの賞か知らないがNHKBSのドラマで小泉今日子と小林聡美が主演した「団地のふたり」が話題になっていた。それを全部録画して全話観たが、さすがという演技で楽しませてもらってたし、その時とはまったく違う小泉今日子さんを観て、その点でも面白かった。何杯を重ねてもそれなりの演技ができるという点で、自然体な役者さんだとかんしんする。しかも聞けば久しぶりに歌で全国ツアーもやるというのだから、大したもんだと言わざるを得ない。ら