映画『あんのこと』実話に基づく衝撃的な作品 河合優美の熱演が | 昼は会計、夜は「お会計!」

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封切り後、一週たった今日観に行けた。まずこの映画は2020年に実際起きた事件、実在した少女をモデルにして作られたということ。しかしその割に素人の我々からしたら信じられないくらい壮絶な少女を取り巻く環境に驚きながら映画を見守っていくことになる。

 10代の時から母親からの暴力支配のもとで売春を強要されるような環境の中にいた少女•杏(河合優美)は、薬物まで常習するまでになり、たまたま刑事の多々羅(佐藤二郎)に補導され、なんとか更生させたい多々羅が薬物更生者の自助グループを紹介され、だんだん馴染んでいく。そこまでの細やかな実家での母親との関係などとても壮絶なのだが、自助グループの支援で、母親から自立するためシェルター施設に入って生活も安定したかという時に突然、同じ施設に入居している見ず知らずの女性から突然、(男に会いに行くため)子どもを投げ捨てるように杏に預けていく。それから生活が一変する中で、さらに驚くべき事件が起きる。ネタバレを防ぐためそれ以上は書けないが、どこまでも杏を襲う数々の事件がどこまでか実際に起きたものかと不思議に思うほど次々と襲ってくるのだ。

ただ骨子として実際に起きた事件であることを考慮すると、謀略支配のもと売春から薬物にまで染められて小学校すら満足に行ってなくて難しい漢字も読めない杏が、なんとか生きていくことに希望を持とうとしてり、少しでも努力をし始めたらする姿に、なんともいえないくらい感動を感じることができた。時間の数々には、少々「やりすぎ」と感じるほどだったが、どうやら筋としては事実と聞くと、やはり杏が生きていこうとした姿そのものが心に残るのだ。

 そういう意味で秀逸な作品だし、今後も河合優美を注目していきたい。