WBC.選抜と今真っ盛りの野球。あのペッパーミルパフォーマンスがどこでもあっという間にやりだした。こともあろうに久しぶりの有観客で行われる選抜野球大会の初日、第1試合の一回表の東北高校の攻撃で、一番バッターのショートゴロをトンネルした。そこだ、出塁した東北高校の選手が塁上で、例のパフォーマンスをした。すると一塁塁審がそっと寄って注意したという。これをめぐってメディアやネットで大きな騒ぎとなっている。私がびっくりしたのは東北高校の監督が「生徒が喜んでやっていることを大人からなぜ止められるのか、わからない」と談話したこと。そのことがテレビで話題になるたびに、、ショートゴロのトンネルからパフォーマンスが必ず映る。
艦長の開幕試合、その一回の表の守備で、緊張のあまりのトンネルであろうことは誰でもわかる。漢字で表記すれば、「敵失」、エラーだ。それを喜びはしゃぐのはスポーツマンシップにも、明らかに欠ける。野球部の、監督が、こんなことがわからないはずはない。聞けば東北高校は独自の指導方針で生徒の自主性を尊重した指導で話題になっているとか。「やってるものが喜んでること」を何故止められるのか、という教師は、信じられないくらい自己中心だろう。
それにしても、今回のWBCで、日本に敗退したチェコの監督会見で、日本チームが、デットボールを与えた時の佐々木投手や一塁手の山川選手の態度などに感心して「野球はスポーツビジネスかと思ってたが、紳士のやるスポーツだと教えて貰った」と発言されていたことを思い出す。
ネットなどでは局面を見てなかった人が「ペッパーミルパフォーマンスがはやってるのを高校生がやっては行けないなどいう権利は大人にはない」とか「くだらない伝統など壊すべきだ」などという人がいる。これこそ一般論だ。(あいてのトンネル、エラーで出塁という)あの局面で.あまりにもはしゃぐことに、塁審は思わず出ていったということだろう。後での日本高野連のコメントは一般論としての「無用なパフォーマンスなどは従来から戒めてきた」と発表した。なので、先に書いたように、一般論でも、やりとりになったのだろう。
またチェコの監督が次の会見では、佐々木投手が死球を与えた翌日、相手宿泊先まで、手提げのコンビニ袋2つにお菓子をいっぱい詰め込んであらためて謝罪に行ったことを捉えて、日本への尊敬の念語っていた。
確かに今回のWBCは、途中でトーナメント表を変えるという、文字通りアメリカ中心で金儲けを軸に平気でトーナメント表を変えるなど信じられないことをしていることなど見ても、野球後進国のチェコなどから見たら、スポーツビジネスとして捉えられてもしょうがない側面はある。
しかし、野球のスポーツとしての面からいうと、特に学生や子どもに教える人は、フェアプレイ精神などをきちんと伝えていくことなしには、存在し得ないと思い知るべきだろう。
因みに、そのアメリカ本場で活躍している大谷選手は、プレイレベルの高さだけでなく、彼の持っている生産性も高く評価されていることを忘れてはいけない。