ポケモンGO騒動は異常な社会の異常な現象だけでは済まされない | 昼は会計、夜は「お会計!」

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日本上陸数日にして、テレビ報道を見ていると代々木公園、錦糸公園、池生袋菱口公園などでの深夜までの大騒ぎ、事故が相次いでいるのをみると、社会病理的にいうとかつて言われた「世紀末現象」のような病んだ社会病理にしか思えない。若い人だけでなく、いい歳の方まで(テレビコメンテーターなども)やってみて、面白いといいながら、「事故のないようなルール作りやマナーが大事などといっているが、ちゃんちゃらおかしい。「ポケモン」自体は任天堂の製品だが、今回のはそのキャラクターや任天堂のポケモンの遊び方をスマフォ用のアプリに作って配信したのはアメリカの業者ナイアンティック社)は「アプリをインストール後、初めて起動する際に利用規約と注意喚起画面を表示し、同意しないと進めないようにする」ことを安全対策としているだけの話だ。しかも何かあって裁判をする場合はアメリカ・ロスの裁判所をあらかじめ指定しているという状態。
 
 ここ数年、日本でも歩きスマフォの危険性がかなり指摘され始めていたが、今回逆に、いっきに歩きスマフォを推奨する様なアプリをこれだけ煽れば当然、事故の危険性等はさらに何倍も広がるこてゃ見えている。
 「外へ出て遊ぶゲームで引きこもりが治った」とか「外歩きで体重減少した」したなどと部分的なメリットを騒ぐ評論家までいるが、スマフォの技術の進歩とゲームアプリなどの進歩が、さらに角度を変えて設ける構造を編み出したに過ぎない。単にポケモンを見つけるだけでなく、捕獲するためのアイテムや、ポケモンを呼び寄せるためのアイテムの購入やジムで戦うためのお金など、まもなく有料の課金問題がまたまた問題になってくるのは目に見えている。

 一昔前、日本では電車内でスポーツ新聞を読んでいる人、文庫本を読んでいる人が多いことが、外国人には奇異に見えたらしいが、もう20年も前から、日本では若い人からサラリーマンまで電車内で漫画本を読んでいる人が多いということが、話題になっていた。それがあっという間に車内で携帯やスマフォを使っている人が軒並みで、異常に見えた。それがここ数年、スマフォでゲームをしている人が増えた。こんな日本だから、「賢い日本」というイメージはどんどん遠のく。今回のポケモン騒動にここまで飲み込まれるというのは、もともと日本人が持ってい「付和雷同型」人間の弱点に、受験戦争後、大学に入ったり、社会人になってからは、勉強しないバカばっかり増えるという最近の日本人への批判を見事に体現している。
 テレビもそうだが、たいして芸もない一発屋のお笑い芸人が少し受けるというとあっという間に各局とも同じお笑い芸人ばかり。ゲイが受けるとゲイばかり、どこの局もこうした同じ人ばかりをひな壇やゲストに並べるという能無しぶりでないと、つまり他局と横並びあることで、制作側も視聴者も安心できないという妙な社会を出現させてきた。

それでなくともスマフォを使って仕事に生かすだけでなく、一日のうちかなりの時間をスマフォゲームに精出すという社会人や学生ばかりの日本に将来はあるようには見えない。
 コンピューターもインターネットももともと研究者が研究者のために開発してきたツールだ。それが現代社会を変えていくことは当然なのだが、せいぜいゲームというのが、何とも・・・。

 今月初旬に成田で渡米を見送った息子一家は、その日の深夜に嫁からかみさんのスマフォに空港で孫のピースサインの写メ添付のショートメールが付いた。 それから1週間後にようやく息子からメールが届いた。そこに勤務先の研究所の住所名称と自宅の住所などが届いた。それで、何も言ってこない、と少々おかしくなっていたかみさんのために、Google Earth で自宅と勤務先を3Dで見せてやった。目を見張っていた。「これでずーとみていると〇〇たちが家から出てくるところが見えるの?」ときくから、ITのおかげで昔とは違う距離感なのだが、とんでもない理解をする人もいるもんだと驚いた。多少、ストリートビューなど操作を教えたから、しばらくはそうした操作で寂しさを紛らせることもできるだろう。
 IT技術もこうした日常生活レベルの向上に役立つものだったに違いないが、いつの間にか、社会から富を絞り集める道具と化し、国民がどうなろうが関係ないという資本主義の権化のような、それこそがモンスターだ。