露骨な鳥越叩きのメディア 分れる選挙通した自民だが安倍の戦略は別 | 昼は会計、夜は「お会計!」

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都知事選終盤は入り、「文春」の「淫行疑惑」を一通り伝えるだけでも、この時期に「人から聞いた話」だけで構成した記事を「文春が書いた」ということですべてのメディが書いた。これだけで相当政治的陰謀だ。その上で、橋下徹などは、「説明責任を果たしていないと公人として失格」と鳥越批判をして、も宮崎県知事に
東国原英夫に至っては、生テレビのフジ・「バイキング」で「私が聞いていたのは、文春の人とは違う女性のうわさ」とまで発言して、何回も鳥越批判を続ける。
挙句の果ては産経新聞、Yahooニュースな土で、小池氏が「宇都宮さんが可哀想」とまで語らせている。それは築地市場のことなどでも鳥越さんは何も語れない、宇都宮さんは都民寄りの発言・政策をもっておられたのに、これでは立候補辞退した宇都宮さんが可哀想だ」とのコメントを紹介している。
 また本日付「夕刊フジ」1面は「鳥越失速!」tpでっかい文字で書いている。買ってまでは読まなかったが、各紙で伝えている、保育所に行ったときの女性たちとのやり取りを、鳥越さんの無知を暴露した、とか、橋下徹などは、「憲法改悪反対とか原発阻止とかいう前に、保育所のことをするべきだ」と言い放っている。細かかなやり取りはわからないかから、断片報道しかも意図的な切り取りをそうしたコメンテーターなどに語らせて批判するのもやりかたもえげつない。

一方で、もっと密やかにほくそ笑んでいるのは安倍首相だ。自分にとっては目障りだった舛添を退陣に追い込むことを「ゴー」を出して、安倍側近評論家から全メディアを動員した舛添叩きをやらせ、推薦した自公の責任問題へ発展することを避けることができた。さらに知事選候補者選びで分裂騒ぎになってからも、安倍は一切表に出なかった。まして選挙戦になっても自民党推薦の増田の応援弁士にもたっていない。それど頃か、夏休みと称してゴルフ三昧をしているらしい。その上で、内閣改造談義をしているということだ。
 安倍にとっては、自公推薦に増田が勝っても、小池が勝ってもどちらでもいいのだ。小池百合子は、日本会議国会議員懇談会の副会長などの役員なども歴任したれっきとした国民会議派だ。だから、安倍内閣の総務大臣までやった増田でも国民会議派の小池でも、どっちでも自分の言いなりになると考えている。反権力のジャーナリストを貫いた鳥越氏にはなんとしても、勝たせないために、電通博報堂を含めた内調レベルで、女性問題だけでなく、高齢であるとか、政策を喋れないなど、テレビ、新聞を通じてやったおかげで、例の世論調査で各社で多少の違いはあるが、小池が抜け出し、増田が追い、鳥越氏がその後というのが多くの報道だ。しかし、どれも有効回答数が1000人から1200人程度で3割から4割が投票は決めていないというのも特徴だ。
 中には「共産党支持者の3割が小池支持に流れている」と書き、氏名も出ていない「共産党関係者はショックだ」と言ったと書いている報道もある。前回にも書いたが、かつてなくメディアが宇都宮を最大限持ち上げているのもも今回の大きな特徴だ。そして宇都宮も最大限自分を売るだすために、立候補辞退の記者会見の時にも「鳥越支持」は明確に言わなかっただけでなく、その後も、「鳥越陣営から応援弁士は頼まれてない」という発言も逐一報道された。今日になって、「鳥越陣営から応援弁士の依頼は来た。だけどどうするかは仲間と相談して決める。やるとしても最終版だろう」などと答えている。こういう人だったのだ!宇都宮というのは!
 この構造を作ることの思いついたり、噂だけで天下の雑誌が特定候補者を叩くなどの戦略を立てる内調レベルというのはさすがというか、恐ろしい力だ。

 またこういう状況だから、最終版世論調査などの報道が事実上、世論を誘導する役割があるともいわれている。まして舛添問題からの延長で、ここまで全局が朝から夜まであらゆる情報番組バラエティまで動員した都知事選報道はかつてないことだろう。こうした異常な状況を「以上過ぎるだろう!」というメディアやコメンテーターはない。そもそも時事通信の田崎だけでなく、この間テレビによく出る政治評論家というのもろくでもないことをいかにももったいをつけて語っているだけだ。本当に、こんなのを、よくも朝から晩までやるなとうんざりだ。