この間の日曜日、車に乗ってTBA系「サンデージャポン」で、1週間のSMAP騒動を取り上げて、テリー伊藤氏などが「落ち着いてよかったなど」とか、太田光も下らないおちゃらけしか言わなかったときに、いつもは駄洒落でしらけさすデーブ・スペクターが真面目な顔で「言っていいですか?」と切り出した。その辺を詳しく「LITERA」でやっているので引用する。
「世間的に違和感があると思いますよ。でも(報道しているのは)全部スポーツ新聞や週刊誌だけなんですよ。日常的に(SMAPを)使っているからテレ ビ局がいちばんパイプあるのに、一切独自取材してないんですよ。そういった意見っていうか声がたくさんあるのに、なんか違和感あるんですよね」
まさにSMAP報道の問題点を提起するコメントだが、このデーブの発言にスタジオは完全に凍りつき、沈黙が支配。普段は、“辛口コメント”を売りにしているテリー伊藤も一切何も言わない。MCの太田光は完全に目が泳ぎ、「どういう違和感だろう?」とぼそぼそつぶやくのが精一杯。レギュラーコメンテーターの西川史子にいたってはわざとらしく「違和感?」と首をひねってみせていた。
しかし、デーブはお得意のダジャレも封印し、真剣な表情で「これだけデカい芸能ニュースなのに、スポーツ新聞は別に直接関係ないんですよ、テレビ 局いちばん関係あるのに、『自分たちでこう調べました』が一切ないんですよ」と繰り返しテレビのSMAP報道を批判。そして、「日本の芸能界と、事務所、 テレビのあり方がすごく浮き彫りになっちゃった」と問題の本質にまで切り込んだのだ。
スタジオはさらに重苦しい空気に包まれた。これから、何が起きるんだろう、とワクワクしながら見ていたら、杉村太蔵がいきなり割って入って、「そ んなことよりですね、今回の独立騒動なんて、一般の企業ではよくあることなんですよ」と話を混ぜ返した。結局、デーブのコメントについては誰も触れないま ま、なかったことのように流され、番組は進行してしまった。
「テレビは取材しないのか」という真っ当すぎるコメントさえ、MCの爆笑問題をはじめ、ひな壇の芸能人たちをピリつかせてしまう──。まさに異常な光景としか言いようがないが、逆にいえば、スタジオの芸能人たちはみんな「それを言うのはNG」とよく知っているのだ。
実際、その後になって、太田光が総括的なコメントをしていたが、それも「SMAPをかわいそうというのは、彼らに失礼だ」なんていう、本当にあたりさわりのないものだった。 ****引用終わり
あたかも、「安倍晋三批判」や「安倍政権批判」が今やタブーになっていて、TBS「サンデーモーニング」などネットで検索したら「反日番組」という括りの検索結果ばかり出てくる。その中でも、毎日新聞の岸井氏など公然と非難を浴びていたが、ついにTBSも降板させることにしたとか。
芸能から政治に至るまで、日本という国は、こんなにも自由な言論ができない国になってしまったのか。真っ当なことを言ったり、企画することまで、「反日」とかと非難されるって、国会でも同じ事だ。逆切れする首相をどれだけみてきたことか。今国会でも、首相の「妻がパートへ出て25万円」の話し、「日本は豊かだ」発言、蓮池透さんの著書問題などで何回切れた答弁を見てきたことか。政治と金の問題でも、甘利大臣の金銭授受問題でも自民党などは罠に嵌められたと逆ギレしている。仮にそうだとしても金を受け取って「記憶が確かで無い」と言い逃れることはできないはずなのだが。
芸能から政治まで、報道や言論にタブーがある国って、そんな国になっています。Japan!