週末土曜日の18時30分から23時まで標記の選抜総選挙中継をやっている。フジテレビの視聴率低下が止まらず、番組編成のテコ入れや人事異動などもやっているらしいが、こんな事続ける意味は何だろうとか思う。
AKBグループ自身が悪いわけでは無いが、一昨年か現に握手会で事故が起きた。また毎年の選抜総選挙のたびに、投票権を手に入れるために子どもや青年達が分不相応な丘苗尾をCD購入に充てて、小さな事件、家庭内の事件は恐らく全国無数に「おきていることだろう。そもそも秋元康なぞ安倍首相に取り入り東京オリンピックで総合プロデューサーを狙ってるとも言われている。政権に擦り寄る芸能なんて何十年前のままだ。50年代、60年代から起きたフォークやロックなどは明確な反体制であり、世界的にもベトナム反戦など大きな影響を及ぼすに至った。
普通の人が見てられないほどのパンツが見えるくらい短い短いスカート(実は見せパンという見られてもいいパンツをはいているというややこしさ)で、ろくな音楽もできないのに、全国にグループを広げ、さらにジャカルタ、上海など海外にまで進出させている。安倍内閣や麻生副総理らはアキバ文化大好きで。日本から世界への輸出コンテンツとして後押しまでしている。
いつも書くが、最初はイギリスの不良少年と言われたビートルズの音楽性の高さは段々と認められていった。「イエスタデイ」ではイギリス王室も認める室内管弦楽団とレコーディングして世界を驚かせた。自分たち自身での作詞・作曲だけで無く、各楽器の演奏や歌のハーモニーに至るまで、こんなことができるには他に無かったので全世界的に大きな影響を与えた。
ジャニーズやAKBグループのようにユニゾンでしか歌えないグループでは本当の世界進出は無い。ジャカルタや上海までは、いわば日本風俗の延長のような形でしか進出できない。映画や演劇が多少なりとも世界のフェスティバルなどで時々賞を取るのと比べると、歌などの世界は、ほど遠い。「すきやきソング」と呼ばれた原曲「上を向いて歩こう(詞:永六輔、曲:中村八代、歌:坂本九)くらいしかアメリカでヒットしたものはなかなかないだろう。宇多田ヒカルもアメリカに住みアメリカで作った曲ということで日本製とは思われていない。
ただ所々チェンネルを回したりネットでの情報を見ていて、今年の大きな特徴としては、あのグループ内の内部競争の煽り方が異常で、次々と「一位奪取宣言」があいついでいて、若手だが随分よいしょされ鼻高々になっていたMNB山本彩やSKE松井珠理奈などが躍進したのに一位になれなかったと泣き崩れて姿も露骨だったこと、なんて教育をしていたのだろう。裸の王様のようにしていたのか。
一方、昨年ようやく一位になった渡辺麻友は3位、いわゆる正統派アイドル路線の柏木由紀がまた順位を上げて2位までき他が、両者とも意外とせいせいとした大人対応が目立った。一方、返り咲き首位の指原莉乃は、得票数も大幅に伸ばして、全国的人気投票となるとこういう人が一位になるのかというは、ある意味安心した。若い女の子達に露骨に競争させ、握手会でもブログでもそれぞれのファンに媚びて、投票して貰おうとギスギスと「自分こそ一位になる」などど言う子達が仮にAKBファンの人に押されて、もし首位になったとしても、全国的には見離されていくのだろう。一昨年、それまでの傾向から世間をあっと言わせた指原莉乃トップと決まったときに大島優子は「笑うしか無いですね」といった。会場を早々と離れるファンもいた。秋元康も「指原センターの曲がイメージできない。音頭にでもするか」といったりして、回りからの意見に指原は「私がトップになっても絶対に駄目にしない」と訴えていた。ところが、指原センターの曲は「恋するフォーチュンクッキー」はその簡単な降りも含めて全国全世界に広がり、グループを代表する楽曲となった。
今年もインタビューでも「自分は落ちこぼれだ」といじめられっ子へのエールを送ったり、指原らしい飾らない態度が好感を与えたに違いない。秋元康氏は、指原がまたトップになってもセンターの曲は1曲しか作らないと行っているようだが秋元氏はAKBを純粋アイドル路線にしたいらしい。
それにしても、一位が19万票、以下軒並み1.5倍増以上の増え方をしている。昨年は、速報で二位だった渡辺麻友を中国からの組織票で逆転したと言われている(中国の若者が3千万円を使ったというファンもいた)。今年は、結局AKB経営路線が更に強化されたということだろう。この裏でどれだけの若者のお金がつぎ込まれたのだろう。日常的におこなわれる握手会参加券も選抜総選挙投票権もすべて金絡みだ。もうすぐ週刊誌などで「経済効果合計」なども報道されるだろうが、本当に、こんな事をいつまでも続けていていいんだろか。真の総選挙というならお金が絡まない人気投票をすればいい。子どもや青年の気持ちをお金で表させるというあざとい商売を続ける秋元康は体質的に安倍さんとあうのだろうし、またフジサンケイグループもまさに一体なのだが、こんな国はおかしい、というムーブメントがもっと大きくならないか。せめてエンターテイメントの世界からもっと力をつけることや、そんな人たちを尊重する風潮になるようにがんばっていって貰いたい。