連日報道されている長崎女子高生殺人事件。捜査関係者が小出しに報道陣に漏らす情報に対して、まず最初に少女の弁護士というのが接見の模様などを文書で配布して「父の再婚に反対していたという事実はない」「母が亡くなって寂しかったので新しい母が来てくれてうれしかった」などの発言をしていることを文書で公開した。ついで3日には、加害「父の代理人」である弁護士(加害少女の弁護人と同一なのか別なのかは不明)というのが、報道陣に父親の弁明(反論)のようなものをまた文書で公開した。その中で、少女を巡る経過を記載し、何回か医師の受診や相談を繰り返し、入院も考えたが病院の都合で入院できなかった、取りあえず児童相談所との相談だとされたの電話したが(18時30分頃)職員がいないので来週にしてくれといわれた、(その翌日事件は起きた)、あるいは事件3日前に継母に対して「人を殺してみたい」と語ったとか、その上で「複数の病院の助言に従いながら夫婦で最大限のことをしてきたが、私の力が及ばず、誠に残念」というのだ。
しかし、本当に事実なのかどうか大変疑わしい。前回紹介したように7月10日の時点で医師が児童相談所に「人を殺しかねない少女がいると」相談した段階で、両親に対していくつかの提案をしたはずで、父親が入院を拒否したとみられていたり、両親は何をしていたのだ、という報道が大きくなったことなどに、父親が反撃を開始したものといわれている。
しかし、この父親のゲスぶりには驚く。週刊文春の取材で明らかになったこと。Yahoo New8月4日(週刊文春8月4日)の記事の抜粋。
今年3月2日、高校進学直前のA子は父親の寝込みを金属バットで襲い、頭部に重傷を負わせているが、その前月、父親はA子を祖母(父親の母)の養子にしていた。父親の代理人を務める弁護士が8月3日、週刊文春の取材に対し事実を認めた。
「財産分与と節税の観点からの措置。父親が娘を切り捨てたわけではない。戸籍上のA子の親は祖母ということになるが、実父が父親である事実は生涯変わりなく、実際に、父親がその後も事実上の父親としてA子と接している」(父親の代理人)
だが、相続税問題に詳しい弁護士はこう指摘する。
「確かにあり得る相続税対策だが、実際には節税に熱心な富裕層でも、そこまで徹底している人は多くはない。仮に相続財産が10億円以上もあるような資産家の場合でも、1000万円程度の控除が増えたからといって納税総額はさして変わらず、それなら戸籍も普通の親子のままでいたいと考える方が多い」 ****引用終了
小学生時代からの様々な問題を抱える娘を節税対策だか知らないが、さらには、祖母の養子にするという行動は考えられますか。その後に再婚しているわけで、娘がどう受けとめるかくらい考えたらできない話だ。尋常ではない行動にしか思えない。
それに加え大変怪しげな行動も多い。父親は早稲田大学出身の弁護士で今や長崎県でも最大級といわれる弁護士事務所(二人の共同事務所)を経営しているが、数年前に九州大学文学部に入学(大変頭がいいらしい)し、ここからも数々の暴露が行われている。いくつものサークル加入のエントリーシートが公開されているが(今は大学の部活もこんな時代なんだ)、それを見る限り、若い女子大生にもてたくて若作りした趣味や言葉で若者に受け入れられたいという願いが満載。いくつかのサークルを掛け持っているというから信じられない。
結局、そこで見つけられなかったのか、東京の婚活パーティーでみつけた新妻は慶応出身の30歳代。事件当夜もパーティ席上でその妻のプロフィールなどを配っていたという人だ。
犯行少女が未成年で報道では実名報道さない状況の中で、父親が代理人を通じて文書の配布をするなどの行動をすることは異例だそうだ。だから週刊誌や報道側も加熱してくる。父親は警察などの捜査に対して粛々と応じて、言いたいことがあっても言わない。普通は警察から止められるはずだ。だが、この父親はそうではない。弁護士でもあるのか、あまりにも叩かれてるので様々な行動に出ている。今朝は知人女性の発言ということで、犯行少女が病に伏す実母を殺害しようと寝室に行ったが思いとどまった、という話が出てきた。これも含め捜査状況以外の話が多数出てきているが、「サイコパス」とか「絶対殺人衝動」とかいわれるこの事件は、本当に冷静で科学的な分析を抜きには、少女たちをむしばむ闇の部分が明らかにはならないだろう。なにしろ、この種の事件の多くは頭脳レベルが高いのが特徴で、今回の彼女も多彩な芸術的センスや一方で学力も非凡なものがあったという。今回も心理的な分析以外にも、実は彼女の誕生日の前々日に犯行を犯しているのだが、刑法上は誕生日前日をもって満年齢と数えるらしい、従って犯行時年齢が15歳となるぎりぎりの日だった。彼女はそれを知っていて、犯行はあの日がぎりぎりの実行日と知っていたともいわれている。
また、小学校の時の給食異物混入の要因は、勉強でいることを揶揄されたことに切れたからだといわれている。頭脳が高い子どもの孤高というか、冷静に観ながらの衝動というのもあるのかもしれない。ともかくこの種の異常犯罪というか子どもの心理がどうなっていたのか、明らかにして本人の更生とこれからの時代に大変役立つて欲しいと思うのだ。