「葉隠入門」 | EVIL LIVE

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読書の春夏秋冬

著:三島由紀夫

 

「武士道とは死ぬ事と見付けたり」で有名な「葉隠(聞書)」。

これも「学問ノススメ」の「人の上に人を作らず」みたいに、その有名な一文のみの薄っぺらな理解でいると痛い目を見るシリーズの一つですよね(苦笑)

 

正直、かなり好きです、「葉隠」

自分にしっくりくる部分(「美しければそれでいい」「常在戦場」)や耳の痛い「忠告は無料である。(略)忠告が社会生活の潤滑油になることはめったになく、他人の面目をつぶし、他人の気力を阻喪(そそう)させ、恨みを買うことに終わるのが十中八、九である。」とか「利口さは顔に出すものは成功しない」とか、まぁ、色々。

ちょっと、セネカ(ストア派?)ちっくな事も書かれていて西洋も東洋も人間の事なので、本質はやはりほぼ同じなんだな、と。

子供への教育についても書かれてますが、昔も今もまぁ、色々ありますなぁ

小学校中学辺りで「葉隠」やればいいのにw

良くも悪くも…ですが良い影響の方が多いんじゃないかと。

過激すぎるかな?

 

男が化粧するなんて、と思う頭の固い方々、特に浅い理解を好む方々にはぜひ葉隠読んで欲しいわぁw

とはいえ、現代の化粧と葉隠のいう化粧はちょっと違うと思いますが。

「男は死んでも桜色」の意味が分かればステキですよねw

 

作家としての三島由紀夫はあまり存じ上げてなかったんですが、「『葉隠』こそは、私の文学の母胎であり、永遠の活力の供給源であるともいえるのである。すなわちその容赦ない鞭により、叱咤により、罵倒により、氷のような美しさによって。」はなにか美しい文体だと思いました。

 

とりあえず、この本買おうw

 

・・・これは書くか迷いましたが

これは、ちょっと過激なんですがいわゆる「いじめ」対応として…心構えとして?

非常に残念ながら、これは対多戦に有効だと経験からも推したいです。

〇勝負を度外視して、死ぬ気でやること。

ある人がケンカの仕返しをしないために恥をかいたことがある。仕返しの方法といったものは踏み込んで切り殺されるまでやることに尽きる。(中略)むこうは大勢だからこれはとてもたいへんなことだ、などといっているうちに時間がたってしまい、ついに終わりにしてしまう相談にでもなるのが落ちだ。たとえ相手がなん十人いたとしても、片っ端からなで斬りにしようと決心して立ち向かう事で、事の決着がつく。それで多分上手くいくものだ。

正直、相手が「にわか」なら覚悟完了した状態で挑めば向こうがひるむのは必定な気もします。