ガッツ星人というと、ウルトラセブンを一度は倒した強敵宇宙人。ただし今回紹介するのは、メビウスの劇場版でリニューアルされ、以降大怪獣バトルなどにも登場したバージョンのガッツ星人です。
白と青が美しいソフビ。
デザインも彩色も奇抜なのに、寒色がとても鮮やかで素晴らしい。
正面から。
オリジナル以上に鳥頭。
セブンに登場した際は、頭部の巨大化がけっこう目立っておりましたが、このリニューアル版は胴体部分が逞しくなっているため、オリジナルほど頭でっかちには見えません。
素立のただずまいが綺麗。
全体的に「柔」の印象が強い。体つきも、マッシブというよりは、部位の膨らみにボリュームがある感じ。調べてみると、女性的なフォルムを目指していたそうです。
リサイクルショップ・レスキューなので、少々ハゲがあったり、自立が難しかったりしますが、部分ごとのディテールが豊かで、すごく丁寧な仕事だなと思わされます。
スタイリッシュに見える青と白との対比で、毒々しくグロテスクにすら見える赤。この気持ち悪さも最高ですね。
後。
素晴らしい幾何学模様。
幾何学模様が美しい宇宙人というと、ウルトラマンのダダが筆頭ですが、それにも劣らぬ見事さ。ここに関しては、オリジナルのガッツ星人から、ぐんとブラッシュアップされていますね。
頭部のアップ。
目の周りの造形も細かいし、丘陵のように盛り上がっている瞳も独特。
白の発色が良い。どことなくピエロに見える。
口はペンギンのようです。
コミカルさもたぶんにありなが、非常に不気味な造形に思えます。話が通じなさそう。
頭部の後ろの線は、脳をイメージしたようですが、調べてみると、機械の基盤イメージでもあるらしいです。
可動は両腕。体も腰部で捻ることができます。
オーソドックスな可動。ただ、ガッツ星人は、リニューアル版で体がマッシブになったとは言え頭部デカめの宇宙人であることには変わりなく、腕の振り上げ角度、前後の向きによって自立が困難になる。そういう微妙なバランスのもとに成り立っているソフビです。
腕の赤部分の、鎧? のようなものが重なり合った造形も良いですよねぇ。鳥の足みたい。
全体のデザイン的には、黒と赤が素体で、その上から青や白など膨らみのある「造形」が覆っている感じなのでしょうか。股間部を見ると、そんな風にも見えます。
街中においてみた。
こうして見ると、股の位置が高いんですね。
ないすばでぃ なのかも知らない。
ビルの狭間からちろーりー
怖いよ(笑)
ウルトラセブンのガッツ星人は、通り魔的な怖さもありましたよね。夜に追いかけてきたりね。
同じく、リニューアル宇宙人と並べてみました。
ザラブ星人の、ムキムキムチムチな感じに比べると、ガッツ星人の、より緻密にデザインしなおされてはいるんだけど、全体的に膨らみのある感じというのは、中々に好みです。ザラブ星人と合わせて、本当にいてもおかしくなさそうな異星人ですね。
アーツとの比較。
ACTでも良いかなと思ったんですが、リニューア(強化)したガッツ星人ということで、セブンよりも体高ある方が見栄えするかなと。
アーツの中でもセブンはボリューム的にはない方なので、向かい合わせるとガッツ星人の妙なデカさが際立ちます。
ガッツ星人に飛び掛かるセブン。
しかし、分身宇宙人は狡猾に背後に忍び寄る。
強化された体に、セブンの拳が通じない!
エメリウム光線で牽制。
佇まいが堂々としてるからなのか、ぐいぐい動かなくても不思議な強者感があります。
ガッツ星人の幼体。
違います(爆)。
紡ギ筺シリーズより、プトゥンを並べてみた。同じ鳥頭で、違和感がない。
ウルトラセブンの個性強強宇宙人って、前半の方に固まってますよね。メトロン星人はもちろんのこと、ペガッサとか、ビラ星人とか。
そんな中でガッツ星人は49話中の39.40話なので、かなり後の方。後の方でいながら、この奇抜なデザインの宇宙人を出してくるあたり、見事だなあという気がするし、それをより緻密に、そしてアクションしやすく作り直したこのバージョンも、素晴らしい宇宙人デザインだなぁと思うわけです。
旧規格のウルトラ怪獣たちは、塗りも造形も凄い。
特にこのガッツ星人は、頭の後ろの線やそれぞれの部位などの塗り分けが本当に見事で、ここにムラがないからこそ、この奇抜なデザインが生きてくると思う。リサイクルショップ・レスキューによって、本当に運の良い巡り合わせで出会えたソフビでした。