旧規格のウルトラ怪獣。ウルトラセブンでは貴重な宇宙怪獣枠にして、セブンのストーリーの中でも屈指の名作の一つ、「超兵器R1号」に登場した、ギエロン星獣の紹介です。
元々は長男のために、知り合いから貰い受けたものだったんですが、現行ウルトラシリーズから卒業したらしくて(涙)。旧規格のソフビはこちらで管理することになりました。いつかまた、子供達の趣味がこっちに帰ってきた時までのお預かりです。
正面から。
相当に古いソフビで、けっこう色剥げがありますね。
どうせ貰ったんだから、新規塗り直ししようかな。
斜めから。
カラーは時代を感じますが、造形は見事です。
元々、ギエロン星獣って変わりものが多い中でも、けっこう異彩を放つデザインでしたよね。
スタイルは見事な左右対称。
旧規格ということもあって、けっこうなボリュームです。
腹部に吹かれた銀緑が美しい。
この時期のソフビは、必ずどっかに輝度の高い色を吹かなきゃいけない決まりでもあんの? って思いたくなるほど、あれ? こんな色だっけ? ってのがアクセントとして入っている。ケムラーの背中とかね。
どぶっと太い下半身。
ここが着ぐるみっぽくて好きだなあ。
セブンは予不足の関係で、怪獣の着ぐるみの出来が、マン兄さんのそれよりも少し雑だったり、デザイン的に奇抜なものが多いんですが、それも含めて「味」なのかなと。特にギエロン星獣は、他の怪獣とは趣が明らかに異なる、すごく面白い怪獣に仕上がっていると思います。
背中。
彩色はシンプルですが、堂々とした背中で良いですね。
顔のアップ。
劇中よりも老獪な感じを与えます。
星獣と言っておりますが、獣というより猛禽の顔つきですね。
目の周りの彫りが非常に細かい。喉元の皺もリアルです。
正面から。お前、どこ見てんねんと。
嘴の先とか、けっこう剥げがありますね。
胸部から腹部に注目。羽が重なり合っているようなディテールが見事。
指先まで、作りの丁寧さには感心させられます。
調べてみると、1994年のソフビみたいです。
これが30年前か……すごいな、ウルトラシリーズは。
可動は、左右の腕。
さすがに足は動かないよね。
両腕が動くだけでも良しなんですが、腕が前後に動いて、ギエロンの特徴でもあるリング状の光線の表現ができれば嬉しかった。ソフビでは無理な可動ですけどね。
両腕を上げた姿。
うぉぉぉぉっ。
吠えております。
飛行するギエロン。
ギエロン星が爆破されたことにより、復讐のため地球に飛来。
「超兵器R1号」は、ほんと、考えさせられる話です……。
ウルトラセブンとの死闘。
腕が独特なため、格闘し合っているようなポージングは難しいですが、セブンが腕をがっしり掴んでいる感じは表現できているんじゃないでしょうか。
アーツと並べると、ちょっと怪獣の方が大きめかもしれない。
これくらいどっしりしている方が、カッコいいかも知れませんね。
セブンの拳も蹴りも、強靭な身体で跳ね返してしまうギエロン星獣。
アイスラッガー!
ギエロン星獣の、鋼の如く鋭い腕が跳ね返してしまう。
ワイドショット!!
これは効果あり? しかし爆散したギエロン星獣は、一晩のうちに再生してしまう(本編にはありません)
雌雄を決した最後の一撃は――
手持ちのアイスラッガーで介錯される。
このシーンの残酷な美しさは、セブンの中でも語り草ですね。
そういや今回、どうしてセブンの色がまちまちなの? と疑問を持たれるかもしれませんが、
撮っている間に、腕の関節が折れたんです(涙)
冬の寒い部屋で無理に付け外ししたからかなあ。ショックです。これって、修理できるかしら。無理ならもう一体か……何とか直してやりたいですね。
ちなみにこの写真は、左手が折れる前に撮ったんですが、
ギエロン星獣の腕をペンギンモードにして、ペットみたいにしてみた。
人間が超兵器でギエロン星を木っ端みじんにしなければ、こんな交流もできたかも知れないのに。
仰観で見ると、巨大感増し増しのギエロン星獣。
セブン怪獣の中でも、好きな怪獣の一体です。
子どもの頃、これよりもさらに古いバージョンのソフビを持っていたんですが、個人的にはこの1994年版が、ウルトラ怪獣シリーズにおけるギエロン星獣の決定版かなと思います。
やっぱり、この規格のソフビ好きだなあ。
この大きさでしか味わえない良さってのがある。
剥げが多いから、塗るトラ怪獣の対象ですね。時間ができたら塗り直そうと思います。
ただ、改造はしません。造形については、これで完成されていると思うので。僕なんかが手をつけても良くならないでしょう。
ギエロン星獣はセブンのあと、相当の沈黙期間を経て、ウルトラマンジードで再登場しましたね。その時に、現行規格でソフビ化もされた。
こちらも、現行規格の中では出来が良く、特に色彩が渋くてカッコいいんですよ。
あまり日の目を見ることはないけれど、ウルトラ怪獣シリーズの中で、すごくリスペクトを以て作られている怪獣なんじゃないかなって、そんな気がします。