ウルトラマンブレーザー第4話「エミ、かく戦えり」 | 怪獣玩具に魅せられて

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今日はブレーザー第4話放送に加えて、ウルトラマンショップでのブレーザーとの撮影会もあって、なんだかんだのブレーザー・DAYでした。さてさて、今日の第4話は、SKaRDメンバーの一人の活躍にスポットが当たる、「エミ、かく戦えり」。番組最後の予告編を見る限り、今後数話はSKaRDメンバーの深彫りに費やされる様子ですね。

 

それでは、第4話で良かったところを。

 

①意外となかった? 潜入型キャラクター。

今回はエミ隊員の活躍を描いた回ということですが、内容が中々面白かったです。冒頭から怪獣出現、しかしそれが一企業の作った薬によって撃退。その企業と怪獣とのつながりを探るために、エミが潜入捜査――という、ウルトラシリーズでは今までにあんまりなかった展開。これまでの3話の中でも、他の隊員に比べて、みんなと同じかそれ以上に有能なんだけれどもイマイチ立ち位置が分からなかったエミ隊員の本領発揮というか、ああ、こういうところで光るキャラなんだってことが分かった回でもありました。『ミッション・インポッシブル』の最新作が公開されているから――ということを意識した設定ではないと思うんですけどね、しかし、潜入型ということで、色んな衣装で登場できるから、楽しいんじゃないかなあ。こちらも眼福です。

途中、ゲント隊長と不和即発? な部分も一瞬見せていて、ここが上手いミスリードになっているところも感心しました。陽動を心得ているというか、これも、僕ら視聴者にはまだエミという人物のキャラクターが掴み切れていないからこそ効果的に働くトラップになっていましたね。登場するアホ社長と同じように、まんまと乗せられてしまいました。

 

 

②奥行きが素晴らしい、夜の都会での死闘

特撮部分は、冒頭から素晴らしかったですね。窓辺で写真を撮っていて、その窓の向こうに怪獣出現! とか、FK1(今回の怪獣に効果的に働く薬)によって液状化した、その液体が公園のベンチを流していく様子とか、とにかく細かいところまで気が利いている。中でも、ナイトシーンは第1話のバザンガ以来でしたが、やはり美しい! ブレーザーの発光が非常に映える上、今回はアースガロンとの共闘もあって、このアースガロンと夜の色彩的な化学反応が見事でした。第3話のラストでは、良いとこなしだったと散々な言われようだったアースガロンですが、今回は大活躍。ぶっちゃけ、エミの機転とそれを実行に移したアースガロンのヘルプがなかったら、今回ブレーザー、けっこうヤバかったんじゃなかろうか。今回は、この辺の「怪獣を倒せた」理論がしっかりしていると思いました。ブレーザーは、液体窒素なんて知らなかっただろうしね。前の話以上に、人類側の貢献が大きかった話でした。

そんな最大の貢献者であるアースガロンを無視して、さっさと帰っちゃうブレーザーに爆笑。今回の撮影会でも際立ってましたが、地球に来て本当に間もないってことで、めっちゃ塩対応なんですよ、このウルトラマン(笑)ばぴょーんと飛んで行った時、あららら!? って口を開けていたアースガロンが可愛かったです。このブレーザーの態度が今後どのように変わっていくのか……そこにも、エモーショナルな展開が待っていそうですね。

 

第4話では、こんな感じでしょうか。今回は、この世界における、「怪獣の一つのありかた」が見えた気がします。防衛隊にかかわりがあった男の暴走という、非常に闇を感じる中で生まれたのが今回の怪獣でした。1話目が宇宙怪獣、2話目が深海怪獣(地球産・古来)、3話目が出自不明の昆虫怪獣、そして今回が人間の手によって生み出された軟体怪獣。非常にバリエーションに富んでいる中で、明確に出自(=登場の理由)が語られたのが、今回のレヴィーラでしたね。「上層部」について、ブレーザーでは第1話の段階から「話が通じない」「無能」「有害」感が出てますが、今後、それがSKaRDにとっての障害として立ちはだかるのかも知れない。そうなってくると、あの参謀長の存在がまた気になってくるわけですが……。

 

SKaRDの中では固い信頼関係を持ち、結束しているように感じる彼らですが、他の組織との関係の中で、いったいどのような軋轢が見えてくるのか……。そうした部分も、「リアル」に描く話が今後出てくるかもしれませんね。これから先のメンバー深堀ストーリーと並行して、ブレーザーという話全体がどのような方向性の中で動いていくのか、とても気になるところです。