ウルトラマンオーブの第1話に登場した風ノ魔王獣マガバッサー。
オーブに登場した魔王獣は全てDX化されていますが、その中でもエッジが効いていてカッコいいのが、このマガバッサーです。
ウルトラ怪獣の中でも鳥型怪獣は強敵、という慣例がある。
このマガバッサーは、オーブの物語で最初にガッツリ戦う怪獣として、強いインパクトを残してくれた怪獣でした。
猛禽とドラゴンの融合みたいな、洗練されたデザインです。
正面から。
スーツアクターの上は、腕ではなく翼の方に入るらしいです。この巨大な翼を羽ばたかせるのは、なかなか大変なんじゃなかろうか……苦労がしのばれます。
左右対称の、非常に美しい造形です。青地に黄(金)色が映え、高級感すらありますね。
斜め。
このソフビ、すっごくバランスが良いんです。
嘴をぐっと前に突き出した姿勢であるにも関わらず、尻尾を地面につけてそこに重心を預けるスタイルじゃなくても、きちんと自立している。それによって、マガバッサーに是非とも必要な、俊敏さであったり勢いであったりが表現できております。
少し角度を変えて、真横から。
奇麗だなあ。
魔王獣っていう時に毒々しい、黒々しいデザインじゃなくて、怪獣感と生物感を併せ持った上に、目がさめるほど奇麗な体色を持つこのマガバッサーを最初に持ってくるあたり、作り手のセンスを感じますよね。
背中。凄まじいです。
これは――DXの中でも相当に手が込んだ一品ではないでしょうか。
鱗状の羽根が重なり合っていて、しかもそれが波のようなラインを描いていて、すっごく優雅です。
頭の魔王魔王しい角さえなければ、この背中はコスモスに登場してくる「対話可能な存在」怪獣としても通用しそうです。
羽根の一つ一つにも、小さく彫が入っている。
単色であったとしても、ディテールでここまで魅せられるものなんですね。
その下から覗く脚の、実在の恐竜や猛禽に通じるデザインとディテールも最高です。
アオリにすると、喉元から胸部を経て下半身にまで至る黄色の鱗の流れが映えて見えます。
太もも部分の膨らみ加減も、本物の鳥のようです。
翼の付け根の銀、先端の金など、魔王獣の中でも際立って鮮やかですね。これがオーブ最初の怪獣ってのがね。気合入ってるなと思います。
顔のアップ。
口を開いたバージョンも見たかったなあと思いますが、この老獪な感じも良い。嘴はさほど目立ちませんが、全体的に面長で、ファンタジー作品に出てくるクリーチャーのような印象があります。
瞳もムラなく、しっかり塗られていますね。
赤い突起部分の塗分けなども完璧。こいつは驚いた。後頭部にはいびつな刺股状の角。
さて、可動ですが、足くらいですかね。
この巨大な翼を動かすのは、いくらなんでも無理だったか。
大空を舞う風ノ魔王獣。
この刃のような翼で風を斬って飛ぶんでしょうね。
昭和の時代、鳥怪獣は操演がすっごく難しかったそうですが、CGが発達し、ウルトラシリーズ全体がアクロバティックなアクションに転向して以降に登場したこのマガバッサー。オーブ本編では竜巻と共に姿を現し、ダイナミックな死闘で魅せてくれました。
Zゲージのストラクチャーと。
マガバッサーが大きすぎるかな。
本編の、高層ビル街に出現したところにセンスオブワンダーがあったと思うので、ジオコレらへんが合うかもしれません。
崩壊した建物から覗くマガバッサー。
うん。こっちのほうがしっくりくる。
舞い降りる禍翼。
造詣と、姿勢が良いんでしょうね。
あまり動かなくても、ジオラマの中に入れれば、そういった不満を感じずカッコよく見えてきます。
アーツとの比較と組み合わせ。
ウルトラマンオーブ スペシウムゼペリオン
魔王獣ってくらいだから、これくらいの体高差があって良いですよね。
風の悪魔に挑め!!
スペリオン光輪――!
スペリオン光線!!
背中が広い上に、造形が見事なので、
マガバッサーをナメにしたショットが映える映える。
めちゃくちゃ良いですよ、この怪獣。
色~んな角度から愛でられるマガバッサー。
デストルドスと抱き合わせで買ったのですが、甲乙つけがたい満足度でした。
魔王獣は、マガバッサーやマガジャッパのような完全な新規怪獣と、マガゼットンやマガパンドンなど往年のウルトラ怪獣を魔王獣としてアレンジした怪獣とがあります。新規造詣の怪獣の中では、今までマガオロチがダントツで好きでしたが、このマガバッサーを手に取るとね……。リアルさと完成度にすっかりやられてしまいました。これはDXの規格でなけえば達し得ない表現度だったかもしれない。メルカリやフリマではたまに見かけるので、ぜひとも手に取ってみてほしい一体。お気に入りです。