ある日の昼下がり。
ゼロ「♪~♬~♬」
Z「おや、ゼロ師匠がお食事をしていらっしゃる」
師匠のお昼ご飯を眺めるZ。
Z「師匠、今日はとんかつのようだ。師匠レベルになると、とんかつも豪快なものでございますなあ」
Z「ほら、あんなに大きいとんか――」
Z「ツ??」
ばばーん
Z「いや違う!! これ絶対ちがう!!」
ゼロ「なんだよ! 後ろで騒ぐなよ!! 落ち着いて食べれねえだろ!!」
Z「これを食されるのですか!? 気は確か!? 師匠、そのご飯、誰からいただいたのですか!」
ゼロ「誰って――おやじだよ。修行してたら、頑張ってるなあって言って、作ってくれたんだよ」
Z「セブン師匠が、お料理を――」
ゼロ「そう、こんな感じで」
Z「地獄絵図――ッ!!」
ちゃんちゃん。
茶番が長いよ(笑)
でも、この形を見たら、誰だってこうしたくなります(よね?)
ウルトラセブン55周年を記念して再登場したパンドン。2018年に発売された、元のパンドンに比べてかなり値上がりしていますが、こうした形で怪獣アーツを再販してくれるのは嬉しいですね。
正面から。
縦長のシルエット。絶妙なバランス。
一応、肩部分はハッキリある。が、そこから上のボリュームも相当ある、ということで、レッドキングとはまた違った、歪な巨大感を持っています。
斜めから。
足は小さいけれど、下半身はでっぷりしてる。
予算逼迫により、着ぐるみを作ることも難しかった当時を偲ばせる部分もあれば、これはこれで一つの怪獣デザインとして納得できる部分もあります。
潔い赤一色ってのがまた、物議? を醸しますね。
これで頭付近がトゲトゲなものだから、とんかつとか紅生姜を揚げたものとか、好き勝手言われるんですよ。
後ろ。
尻尾は控えめ
体表にも注目。
腹部から下の、非常にざっくりした鱗とは違う体表デザイン。後年のエースの超獣同様、特に必然性のうかがえない、作り手の都合が先んじて出た体表の造形って、また違う味があって、けっこう好きです。
顔のアップ。このトゲトゲが、触ると痛い(笑)。
子供の頃は、目を持たない怪獣だと思ってたんですよね。ところが、ちゃんと瞑らな瞳をお持ちなのですよ。
元々は独立した鳥頭二つで計画されていたものを、特撮操演の関係で一つにしたらしいですね。口が横についている謎の構造なども、元が二つの頭だったとしたら納得できる。後年にはネオパンドンなど、独立した鳥頭型のパンドンが登場したし。
ただねーー。
改めて、この初代パンドンの頭の実利性を無視したデザインを見ると、これはこれで争い難い魅力があるのも事実ですよね。
ちなみに口は開閉します。
さてアクションですが、色々と制約が多い怪獣アーツの中では、人型に近い分よく動きます。
縦長で、股下が低いってのも利に働いていますね。
けっこう安定感がある。
腹部の可動が優秀で、ここまで前屈みにできます。
短足ですが、若干引き出し機構が付いているので、
片足立でちゃんと自立する。
これは大したものです。
ぐりぐり動かすと、印象がガラリと良くなるフィギュアですよ。
セブンとの比較。
同じ55th版で比較してみました。
理想の体高差、そしてボリューム比。
史上最大の侵略に立ち向かえ!
この時セブンは満身創痍で、一方的にいたぶられ続けましたね……。
パンチも跳ね返され、
羽交締めにされ、
踏みつけられる。
決死の覚悟で振るうアイスラッガー!
必殺仕事人!!
しかし改造パンドンとして再登場!
切断された手足を付け替えることができます。
更なる力を得たパンドンに、セブンは勝てるのか!?
必死に投げたアイスラッガーも、容易く奪われてしまう。
セブン、最後の力を振り絞って、アイスラッガーをコントロール。パンドンに撃ち返した!
……!
パンドンの頭部が、
美味しそうな断面図を見せて落ちる。
双頭怪獣の最後。
「史上最大の侵略セット」と銘打っているだけあって、これ一つであの戦い全てが再現可能。
両方の断面パーツを入れてくれるなど、痒い所に手が届く仕様です。
55th版には土台が付属。
中々立派なものですが、これを理由に値が上がったとは思いたくない。
55th版のウルトラマンたち。
光り輝く我らのヒーローと、劇中に忠実な彩色の怪獣・宇宙人たち。
対比が映えるなぁ。
セブンの怪獣がどんどん増えていきます。
再販のキングジョー、新発売のエレキングも何とか予約することができました。
怪獣アーツが充実していくのは素直に嬉しいです。
アントラーやダダなど、ウルトラマンの怪獣や宇宙人にも再販かけて欲しかったなぁ……。
巨大感による威圧。
パンドン自体が表情のうかがえないデザインなので、動きによって雰囲気が変わるのが楽しいですね。非常に遊び答えのある怪獣フィギュアでした。この機に再販してくれて、本当にありがたいです。