まだ映像化の機会があったEXゼットンに対して、こちらはソフビのみでの登場。
元ネタは小学館の児童誌連合企画「ゼットン強化アイデアコンテスト」最優秀作品だそうです。
火力特化のファイヤーゼットン。
EXゼットンをベースに、また雰囲気の違うヤバみを醸し出す佇まいになっています……。
正面から。
EXゼットンをベースにと言っても、実は何から何まで異なる。
黒部分も、EXゼットンの鎧のような造形ではなく、もっと無骨かつ大仰な、「装甲」と言った感じ。
体内に爆発的に満ちている火力エネルギーを抑えつけるための装甲板のような印象を与えます。
斜めから。
黒い装甲板の狭間や足部分のラインが走るところも、EXゼットンに比べて濃い目。
煤汚れているイメージですかね。全体的に黒の汚しが重厚感を引き立てています。
体躯は、EXゼットン以上にずんぐりしていて、すらっとしたプロポーションのオリジナルゼットンの面影はだいぶなくなりましたね。
肥満体系といっても良いかもしれない。
ただ、1兆度を誇る熱エネルギーを蓄えるための身体だと考えれば、これくらいどっしりしていた方が説得力があるのかもしれない。
後。背中から棘が突き出ています。
金属質の棘がギトギトに光っている。
ここも熱そうだ。
オリジナルはつぶつぶ、EXはトゲトゲ、ファイヤーは角。
ゼットン強化の過程がうかがえて楽しい違いです。
左手には巨大な鎌。
ここにも熱エネルギーが凝縮されているのでしょう。
硬質な刃物、という感じではなく、なめらかに湾曲しているのが優雅でありながら禍々しくもあります。
顔のアップ。
頭の触覚が肥大化、赤に変色してだらりと垂れている。
中央の発光体も赤く変わっており、胸部から腹部のそれもオレンジに変色している。
いずれも炎をイメージした変更ですね。左右対称ではあるけれども歪な感じは、炎の揺らめきか、あるいは熱によって輪郭が歪められているのか――いろいろな「過程」を想起させるデザインです。
EXゼットンと改めて比べてみましょう。
ファイヤーの方がちょっと背が低いんですよね。
その代わり、
お腹はファイヤーの方が出ています。
こういう細かなボリューム変更も興味深い。
可動は両腕のみ。
これはEXゼットンと共通していますね。
ただ、こっちは左腕が鎌なのでね。
中々雰囲気があります。
鎌の切れるところが血のように赤いのも不気味。
どれほどの熱が、ここに凝縮されているのか。
鎌の鋭利さではなく、そこに蓄えられた熱で確実に両断するタイプの武器ですね。
同種内での死闘。
圧倒的な火力で、歯向かうゼットンを悉く倒していく。
禍々しい鎌は最後、唯一のオリジナルへ――。
ウルトラマンとも絡ませてみましょう。
EXゼットンよりも頭一つ背が低いので、アーツが組ませやすいかも。
今回は赤繋がり(?)でパワータイプさんに出張いただきました。
パワータイプの、体重を効かせたストレート!
しかし熱エネルギーに変換され、全てファイヤーゼットンに吸収されてしまう。
闘えば闘うほど消耗してしまうのだ!
鉄塔を両断するファイヤーゼットン。
ジオコレのように、最初から「ぶっ壊されてる」ジオラマがあると、やっぱり楽しいですね。
このファイヤーゼットンを以て、今現在うちにいる「ゼットン」はすべて紹介できたかな。
ゼットン。
ハイパーゼットン。
EXゼットン。
ファイヤーゼットン。
ゼッパンドン。
ペダニウムゼットン。
亜種だけでなく、融合獣や合体魔王獣まで含めると、ウルトラ怪獣の中では一番数多く持っていることになりますね。
どれもお気に入りですが、最大のお気にはやっぱりゼッパンドンかなあ。
もちろん、このファイヤーゼットンもカッコいいですよ。
発売は大怪獣バトル期のEXシリーズで、これはリアタイで買いましたからね。
謎の威圧感とポテンシャルを秘めたファイヤーゼットン。
ソフビだけの登場と言うことで、これをリアタイで入手していたのは幸運でしたね。この先、映像化されることはあるのだろうか。すごく魅力的なキャラクターであり、物語中盤の攻略難関キャラの立ち位置にピッタリだと思うので、今後復刻の兆しを期待したいと思います。