宇宙雷獣 超パズズ | 怪獣玩具に魅せられて

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ゴジラ・ガメラ・ウルトラマン、その他たくさんの特撮怪獣玩具を紹介します。

ウルトラマンガイア第44話「宇宙怪獣大進撃」に登場した、超パズズ。
この44話のタイトル、なんかバカっぽくて好きだなあ(笑)

ウルトラマンガイアの時期は、怪獣の「密度」が一番濃かった時期。どの怪獣も、善悪関係なく、とにかく「濃い」顔をしてた。その後、「コスモス」くらいになると、設定的にもよりキャラクター化された怪獣が増えてくるわけですが、その手前の、本当に怪獣「らしい」顔つき。この超パズズも、そうした流れの中にあって、独特かつ非常に魅力的なデザインです。

 

前から見た図。

巨大な角、大きく開いた口、チグリスフラワーか? と勘違いしそうな、毒々しい紅に彩られた胴体。紫色の爪。

とにかく情報量が多いです。部分部分が様々な元ネタをイメージさせ、それらが一つになって、超越的な怪獣デザインに昇華している。




横から見た図。こうして見ると、王道の怪獣スタイルですね。

背中の造形も凄い。とにかく、部分部分のディテールが本当に細かいんですよね。

横から見ると、顔つきは東洋の雰囲気が前面に出ています。狗、あるいは龍のようでもありますね。

 

背中の羽根は天使みたい、でも頭の角と名前は、「パズズ」と悪魔的です。

天使の羽根、東洋獣の顔つき、悪魔を思わせる角と名前。

色んな背景を感じさせる意匠が、複雑に組み合わさっているデザインに、僕は惹かれるのかもしれない。

しかも、こんだけ邪悪な顔をしていて、実際は悪意のない怪獣なんですよね。そうした諸々の「ギャップ」には、たまらないものがあります。

 

後ろ姿。前面に比べると、幾分シンプルです。

翼のような、左右対称の硬質の重なりが付いていることで、単調にならない広がりを見せてくれます。

 

顔のアップ。

いやー、禍々しい。歌舞伎役者みたいな感じもあります。

角など、周りの装飾が派手なだけで、顔の構造だけを取ると、非常にシンプルかつ普遍性のあるものです。だからこそ記憶に残りやすいのかもね。

 

いやあ、悪カッコ良いですね。

首筋はレッドキングを思わせます。

彫が深い、濃い造形です。どこ一つとっても、「ティテール」が存在しない場所がないのがTDGの怪獣。

 

胴体の毒々しい紅の造形も、しっかりとした彫りで、非常に目立つ。

こういう独特の造形が、怪獣を、怪獣たらしめるところですよね。

 

可動は、ウルトラ怪獣シリーズの基本規格に準じます。つまり四肢。

胴体は硬くて、回りませんでした。個体差ではないと思うけど……。

ポージングに自由度はありませんが、素立でじゅうぶんカッコいいので問題なし。

 

 

俯瞰すると、あまりに巨大な角が映える映える、。

角が異常に肥大している怪獣というと、スカルゴモラが思い浮かびますが、あれとはまた違った雰囲気やコンセプト。

パズズの造形は悪魔的でもあり、神話的でもあります。

神話に出てくる悪しき存在が顕現した姿と言われれば、なるほどそうかとも信じてしまいそうなデザインです。

 

仰観。こうして見ると、けっこう背が高い。

ボリュームがあるというよりは、体自体はスリムで、背中や角で膨らみを持たせている感じ。

 

英雄勇像のガイアと一緒に。

ボリューム的には、ちょっとガイアの圧が強すぎるかな。

 

同じ隈取怪獣として、キングシルバゴンに来てもらいました。

どちらも東洋顔。体色も近いものがあります。

形は違えど、巨大な角など、共通点も多いですね。

 

 

ソフビはテレビ放映時のもの。

どうしても手に入れたくて、メルカリでけっこう探しました。

今年、ダイナが25周年だから、その1年後のガイアは24年前になる。このソフビも24年前のものということになるかな。でも経年による劣化はまったく見られないし、色剥げも全然目立ちません。やっぱり、良いものはいつまで経っても良いんですね。ガイアに登場する怪獣の中で、一番のお気に入りであるこの超パズズ。デザイン、造形、設定全部含めて、とにかく大好きな怪獣の一体です。