S.H.モンスターアーツより、201年公開の『ゴジラ モスラ キングギドラ 大怪獣総攻撃』――通称GMKに登場したゴジラ2001を紹介します。
ハイ・クオリティな造形と彩色、優秀な可動、その分お値段も高めなモンスターアーツ。ゴジラはシリーズの筆頭として、1954年版や2002年版など様々な時代のゴジラが造形化されています。このGMKゴジラは歴代ゴジラの中でも最大のボリュームを誇る着ぐるみ、かつ最大の異色デザイン。その佇まいから、他のゴジラにはない剥き出しのヤバさが伝わってくる。
まずは正面から。
ゴツイです。歴代ゴジラの中でもとにかく着ぐるみがデカいGMKゴジラ。
高いだけでなく、厚が凄い。どっしりとした構えは、力士のようでもあります。
横から見た図。
太く逞しい身体に、やや長めの首。この首があることで、これまでのゴジラとはやや違うシルエットになる。
背中のラインはかなり斜め気味。そこから突き出す背びれも、ミレゴジとは違ったデザインですが刺々しいです。
後ろから見た一枚。
可動部の分割線は造形に隠れてほとんどわからない。これがモンスターアーツの凄い所ですね。
顔のアップ。GMKゴジラ最大の特徴は、この顔にあり。
太平洋戦争での犠牲者の魂が集結した、いわば残留思念の集合体としてのゴジラ。
その眼は白濁して瞳を持たず、何も映さない。
顔付も怖いです。カッコいいけど、まず怖い。
何となく1954年版のゴジラを彷彿とさせるデザインですが、眉部分が目立つところなどはモスゴジの意匠にも感じられます。
何にしてもミレゴジに代表されるようなミレニアムシリーズのゴジラが、往年のゴジラを削り方向でよりスタイリッシュにしたのに対して、このGMKゴジラは全体的に厚みを持たせていますね。
口は当然、閉じれます。
これだけでも表情が激変。
咆哮するゴジラを俯瞰で。
首に複数の可動があるので、動きに雰囲気が出ます。
尻尾の保持力はモンスターアーツの売り。しっかり体全体を支えてくれる。
特にGMKゴジはボリューム感があって重いので、尻尾の保持力は重要です。
そして同じくらいどっしりした足。
GMKゴジラの色は1954年版に近く、逆に昭和中期や平成ゴジラのような漆黒ではありません。もちろんミレゴジのような紫も入ってこない。
モノクロ時代を思わせる、灰色のコントラストだけで勝負するのがGMKゴジラ。なのでこの足など、墨筆で描いた画のようにも見えます。
この尻尾と足でしっかり全体重を支え切れるからこそ、
劇中のような正規ゴジラ姿勢も可能ならば、
限界まで前傾にすることもできる。
首の傾きもあるので、こいつは他のどのモンアツゴジラよりも前傾にできます。背びれの一部が真上を向くんですよね。これは、ゴジラに前傾姿勢を初めて組み入れたミレゴジから派生した、2002年版のゴジラでも中々できないことです。
そのまま足の角度を変えてしまえば、
泳ぐポーズもできる。
こんな巨体が泳ぐところに出くわしたら、もう何もかも諦めるでしょうね(笑)
可動は優秀です。股もかなり開くので、尻尾を持ち上げたポージングも取れる。
全体のバランスが良いんでしょうね。あと、足の可動の保持力も優秀なので、ポーズが気持ちよく決まります。
尻尾を印象付けての後ろ向きポーズ。
劇中では、この尻尾が中々凶悪でした。まともに人を攻撃するシーンの怖さは、初見の時にショックでしたよ。
対ギドラ戦で、上空を見上げるゴジラ。
造形と色合いが良いからか、どんなポーズも渋く決まりますね。
いや、本当にカッコいいです。
ゴジラの造形は、時代によってかなり違う。
そして歴代ゴジラそれぞれに対して持つ印象もかなり違います。
僕個人としては、GMKは不良なんです(笑)いつも肩を怒らして、けんか相手を探しているようなヤバい奴ね。