でかい。
ヨドバシカメラで買いましたが、1600円くらいだったかな。他のムビモン、たとえば54年ゴジラが同じ値段ですが、ボリュームで言うと結構な差を感じます。ビオランテをお得と見るか、ゴジラを物足りないとするか……。
触手があるので、奥行きは出て来ますね。接地面積が広いので、飾るのに場所を取りそうです。
ビオランテの最大の特徴は、足がないんですね。植物の蔓がうねり狂ったような造形に埋もれている。
映画本編では、こいつが地響きを轟かせながら前進してくるんです。カッコよすぎて気絶しそうになりました。
後姿。
前方に一対、後方に一対。全部で四つ、牙のついた蔓が伸びています。
これは、過去にあった食玩とかでも同じ構図ですね。
植獣状態の時の顔。これが、とにかくヤバい。
『VSビオランテ』が公開された80年代終わり~90年代前半は、怪獣造形のビジュアル変化が際立った時代です。
ハリウッドで特殊メイク等が発展を遂げた影響なのか、これまで以上にリアルかつ細かな造形で魅せる怪獣が増えました。たとえば『ウルトラマン80』の怪獣たちは、それまで以上に生物としてのリアリティやグロテスクな感じを前面に押し出した造形が多かったし、東宝映画『ヤマトタケル』に登場したヤマタノオロチなども凄まじい造形でした。ビオランテも、そういう流れの中にあった怪獣だったと思います。
ビオランテの植獣状態の顔は、とてもソフビで再現できるようなものではないんですが、このムビモン、忠実に再現しようととても頑張っています。
牙は肉抜きしていない状態ですが、口中にもずらりと牙が生え揃っているところは再現できている。さすがに、色までは塗られていません。
口の中までこだわって作られているのは、ムビモンだとシン・ゴジラとこいつ、ウルトラ怪獣では、ウルトラマンガイアの映画に登場したスキューラが挙げられます。
周囲から伸びる、牙の生えた蔓。
本体に比べると、ちょっと牙の造形は雑。まあ、仕方ないですかね。
後ろ側の蔓に至っては牙が塗られていません。
ただ、この後ろ側のデザインがとにかくすごい。筋のような組織と植物とが混ざり合って、山の如く盛り上がっているような――とにかく形容しがたい造形です。いやー、素晴らしい。
中々見ることのない側面下方。
色んな角度から眺めて、色んな発見があります。
印象的な顔、特に瞳に注目。
銀色なんですねー。
ビオランテは口の中がとにかくヤバいので、あんまり記憶に残らないのですが、瞳は銀色なんですね。
体色の濃緑との対比がとても綺麗です。実は瞳で語るビオランテ。
ゴジラとの大きさ比較。
同じくらいの時期にリリースされた、ムビモンのミレゴジ。
平成ゴジラは今のところ、デストロイア戦のバーニングゴジラしかムビモンのラインナップにはないんですよね。平成ゴジラはビオ以降、デストロイアまで同じフォルムですが、実は微妙に造形が違っている。ビオランテ出すなら、ビオゴジも出してほしいなあ。
俯瞰視点。
こうしてみると、細部に植物的な造形があるのがよく分かります。
植獣の頭部なんかも、ちゃんと植物的ですよね。
まあでもやっぱり、ビオランテはアオリ視点かな。
とにかくデカい、ヤバい、トゲトゲ。ビオランテには、そんなイメージがあります。
再び銀幕に登場することはないであろうビオランテ。
でもその雄姿は今、全国もおもちゃ屋さんに並んで怪獣ファンの子どもたちを待っている――。