白鳥庭園の観楓会 2021・Part2
今年は開園30周年記念ということで、
【景の園】
茶、華、アートで楽しむ秋の庭。
庭園内の【茶の景】【華の景】【アートの景】を楽しむ企画となってます
で、今回は
【華の景】と【アートの景】の作品と解説を紹介しまーす。
芝生広場からの青空が美しい
【華の景】
競演 華景色
静寂の深山、切り立つ渓谷、緑の水郷地帯、
川はやがてゆったりと広がり海へと続く。
白鳥庭園の景色は、水の流れに
木々や生き物が呼応し育っていきました。
日本の伝統美と自然を高度に凝縮した
この庭園の姿を愛で、華で表現します。
ってことで「大型生け花」の展示ですよ
しろとりの舞
2021年
ユリ、ピラカンサ、三又、青木、竹
草月流
日本オーガニックフラワー協会 中島弘華
池のほとりにある白鳥(しろとり)が舞い降りた姿をモチーフとした外観を持つ茶室・清羽亭の前に、船上生け花で白鳥を表現。
大小二羽の白鳥が池で羽を休めているような、清羽亭との融合作品です。
新たな時代に向けて
2021年
マツ、ムクノキ、タケ、カイヅカ
佳紅流 綾小路聖山
2019年に清羽亭で開催した流展「五行・華の世界」で表現した白鳥庭園のエネルギーが、時を経て成熟し、五行(木火土金水)の玉を携え昇華する様を表現します。
美しき庭園30年の飛躍
2021年
青竹、青桐、松、椿、ソファー、百合、シンビジューム、車輪、和傘、桐南天、つる梅もどき、ストック他
水明流 水野明水
開園当初からお世話になっている白鳥庭園。
約30年の感謝の気持ちと喜びを込めて、木々の成長や庭園の発展の流れを、いけばなで表現してみました。
秋に「ふるさと」を思う
2021年
かがり弁ギク 白、カーネーション
名古屋生花小売商業協同組合
「洲浜」は
常世の国への入り口
聖なる地への入り口
それを水と黒い石群で表している。
+ 常世の国は常に温かい花園
花々に囲まれて人々はのびのびと住まっている。
ここが私たちこの世の人間の理想郷でもあり、
生き生きと暮らす人間の原点でもある。
私たち名花協はこれを
この洲浜に花によって表現しました。
懐かしい感じを受けられたなら、
これが私たち故郷の香ではないでしょうか。
こうして見ると、
どの作品も「現代アート」の域に入ってますなぁ
続いては【アートの景】です。
【アートの景】
『土地の歴史を生かした新しい現代の日本庭園を』
壮大な計画のもと作庭された白鳥庭園には、自然の保全ともう一つ、
名古屋の文化の拠り所という大きな役割があります。
豊かな水の流れが豊潤な大地を育み、まちを育てたように、伝統文化と新しい文化の交流・発信の場として、
これからもまちと共にあり続けます。
アート展示
水の流れ、伝説、宇宙、物語は庭の至る所にありました。
匠たちのこだわりにアーティストが応えます。
ってことで「現代アート」の展示ですよ
レッツ!
2021年
陶
中田ナオト
小さくなった私たちが、または小さな生物が渡ることのできる幻想的で有機的な橋、灯籠から流れ出す不思議な虹の滝。
お庭へ誘う役目の灯籠へ誘います。
黒い白鳥
2021年
陶
中田ナオト
白鳥座になった人間が回転しながら、水際に着地した。
対岸にある清羽亭は熱田の白鳥伝説に登場する白鳥が羽を広げた形(俯瞰図)をしているそうです。
「白鳥座になった人間が回転しながら水際に着地」
という発想がすごいわ
- l
2021年
陶、木材他
中田ナオト
裏側を見ると……
開園30周年。
これまでとこれからの白鳥庭園を。
「旧」から「ニュー」へ。
円窓
2021年
竹
赤塚剛(造形集団 某)
こちら、楽しい作品でしたよ
紅葉に映える〜
内と外を繋ぐ窓には風景画のように切り取る額縁の効果があります。
閉ざされた空間から円窓を通した白鳥庭園はどのように見えるのでしょう。
庭師の見せたい景色がここにあります。
【円窓】
風水鳥
2021年
陶、浮き輪
中田ナオト
3武将の名の橋(織田橋、豊臣橋、徳川橋)に囲まれた池に浮かぶ、ホトトギスの形をした、風と水を携えた風見鶏です。
風に身を任せ水面を揺れ動きます。
上の空
2021年
陶、ワイヤー他
中田ナオト
池の水面にやきものの球体108個をつなぎ合わせた吹き出し雲を浮かばせ、その中に・・・を浮かばせます。
私たちの欲望や思惑がぷかぷかと漂います。
そして。
今回のイチ押しがこちら!
【景の園】限定茶席 曦蔭庵(ぎいんあん)
監修 : 山吹設計工房 岩﨑孝史
設計 : トライデントデザイン専門学校
総合デザイン学科 インテリアデザインコース
施工 : 加藤建築株式会社
【曦】…………日の光
【蔭】…………かげ、木陰
茶席を設計するにあたり「狭い・暗い・堅い」の3要素をボジティブに構成し、茶道の厳格な雰囲気を誰でも体験できる茶席として実現しました。
所作や心の在り方は体の動きと連動します。それらが影となって映し出される様子をお楽しみください。
汐入の庭に展示されている、
木材と竹で造られた野点茶席
頭上には大量のピラカンサの実。
(元々この場所に生えているものです)
入口が「にじり口」になっている(四つん這いにならないと入れない)せいか、
入室する人はあまりいなかったけれど
園内を一通り回ったあと、
茶寮・汐入にて、
開園30周年記念特別メニュー「好き数寄セット」をいただきました
11月21日(日)のセット。
亀吉廣さんのお菓子と、
清寿園さんのお抹茶。
富士山(?)の茶碗が面白い〜
11月28日(日)のセット。
亀屋芳広さんのお菓子と、
妙香園さんのお抹茶。
実は【夜の景】として日没から午後8時まで、
園内の紅葉のライトアップもあるんですがー…、
寒いのが苦手なワタシは、暖かいうちに撤退しました
おしまいは、白鳥庭園の近くを流れる堀川、
そこに架かる御陵橋のたもとからの景色です。
クルーズ名古屋の水上バス・サムライ号が来ましたよ
【水上バス・サムライ号】
どこがサムライなのか謎……
「白鳥庭園 観楓会」
◆2021年11月20日(土)-12月12日(日)
白鳥庭園(名古屋)
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★ 白鳥庭園 →
(名古屋市熱田区熱田西町2-5)
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