愛知県美術館
『ライオネル・ファイニンガー展 光のクリスタル』(2008年)

風景写真 カメラ1


愛知県美術館に『ライオネル・ファイニンガー展』を観に行ってきました。

ライオネル・ファイニンガーの日本初の回顧展です。
ファイニンガーは19世紀後半にニューヨークのドイツ系移民の家庭に生まれ、16歳の時ドイツに渡りました。
ハンブルクなどの美術学校で学んだのち、諷刺画家を経て、35歳にして絵画に取り組み始めたという経歴の持ち主です。

その後、1911年にキュビスムに出合ってからは、もともと彼の中にあった建築的な視点が目覚めたように思えます。

オイラのお勧めはこの2点、《海辺の廃墟》と《マンハッタン Ⅱ》です。


ライオネル・ファイニンガー
《海辺の廃墟》
キャンバスに油彩  1930年 68.4×110
ニューヨーク近代美術館
風景写真 レンズ1


ライオネル・ファイニンガー
《マンハッタン Ⅱ》
キャンバスに油彩 1940年 96.8×72.7
フォート・ワース現代美術館
風景写真 レンズ2


彼がキュビスムに出合ったのは、時代が定めたようなものだと思います。
しかし、彼の中で変化してゆくキュビスムを観察すると、シュルレアリスムに出合ったジョアン・ミロと同じような軌跡を感じないではいられません。

ミロが最終的に、色彩の中にシュルレアリストとしての喜びを見出したように、ファイニンガーは光、光彩の中に自己を見出したのではないでしょうか。

展覧会としては、回顧展として非常に多くの資料に恵まれていて、今後も彼の偉業を見直す手段としても有効なのではないでしょうか。

ぜひ、ご覧になって下さいくま


『ライオネル・ファイニンガー展 光のクリスタル』
◆2008年10月17日(金)-12月23日(火・祝)
 愛知県美術館
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(名古屋市東区東桜1-13-2)

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