【一枚の絵・29】

名古屋市美術館
『生誕100年記念 マン・レイ展』(1991年)より
マン・レイ
長い髪の女
1929年

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前衛写真の先駆者であり、また、絵画、彫刻、オブジェ、映画などの分野でも精力的な創作活動を展開したマン・レイの、生誕100年を記念する展覧会が名古屋で開かれました。

まだカラー・フィルムのなかった時代、ネガの白と黒の部分を逆転させてプリントする「ソラリゼーション」や、印画紙の上に直接ものを置いて感光させる「レイヨグラフ」などの技法は当時、一大センセーションを巻き起こしたらしい…。

今日、色彩の洪水の中で生きているわれわれの目から見ると、彼の作品は、かえって新鮮に、より説得力あるものに感じられます。
ふつう、美術館といえば「絵」が主体になりがちですが、こういう芸術写真の展覧会も、どんどん開いてほしいなードキドキと思いました。
(1991年5月)


『生誕100年記念 マン・レイ展』
◆1991年5月25日(土)-6月23日(日)
 名古屋市美術館
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(名古屋市中区栄2-17-25 白川公園内)

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