交通の番人たち(5) | ころころな趣味。

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規制標識(全59種類/内47種類撮影済み/4種類紹介済み)

 

 

 

大型貨物自動車等通行止め(305)
属性:規制  レア度:★☆☆☆☆
意味:大型貨物自動車と特定中型貨物自動車と大型特殊自動車は通行してはいけません。

発見数:[調査中]

関連標識:通行止め車両通行止め二輪の自動車以外の自動車通行止め特定の最大積載量以上の貨物自動車等通行止め大型乗用自動車等通行止め二輪の自動車・原動機付自転車通行止め自転車以外の軽車両通行止め自転車通行止め車両(組合せ)通行止め歩行者通行止め特定の種類の車両の通行区分

神奈川県にて 2012年5月4日撮影

 

 『大型貨物自動車等通行止め』は、その名の通り、大型貨物自動車等の自動車の通行を規制するための標識です。

大型貨物自動車“等”というと曖昧に聞こえますが、その“等”に含まれる車両の種類はシッカリと決められているのでご安心を。それは、特定中型貨物自動車大型特殊自動車の2種類!

…というわけで、大型貨物自動車(大貨)/特定中型貨物自動車(特定中貨)/大型特殊自動車(大特)は、この標識が設置されている道路より先は進むことはできないということになります。大人しく引き返しましょう。。。

 

こちらの標識は、デカいトラックやクレーン車などの通行を規制する標識というだけあって、設置されるシチュエーションは数多あります。なので、基本的にどこでも見られる標識です。

夜間のトラックの通り抜けのみを規制するために、補助標識でもって時間帯を指定する場合もありますね。

 

 

…とここで、貨物自動車/大型貨物自動車/特定中型貨物自動車/大型特殊自動車の定義についてご説明しておきます。

貨物自動車とは、『もつぱら貨物を運搬する構造の自動車』(原文ママ/道路交通法第五十五条より)と定義されます。いわゆるトラックですね。

そして、

大型貨物自動車とは、車両総重量11,000kg以上 または 最大積載量6,500kg以上 の貨物自動車

特定中型貨物自動車とは、車両総重量8,000kg以上 または 最大積載量5,000kg以上 の貨物自動車のうち、大型貨物自動車ではないもの

大型特殊自動車とは、小型特殊自動車の規格を超える特殊自動車

と定義されております。

 

では、小型特殊自動車とは何なのかという話ですが、

小型特殊自動車とは、荷役運搬・土木建設作業用の自動車のうち、全長4.7m以下 かつ 全幅1.7m以下 かつ 全高2.0m以下の大きさで、なおかつ最高時速が15km以下のもの。もしくは農耕作業用の自動車のうち、最高時速が35km未満のもの。

したがって、大型特殊自動車とは、荷役運搬・土木建設作業用の自動車のうち、全長4.7m、全幅1.7m、全高2.0mのいずれかを超える大きさのもの、あるいは最高時速が15kmを超えるもの。もしくは、農耕作業用の自動車のうち、最高時速が35km以上のもの…となりますね。

 

 

大型貨物自動車と大型特殊自動車が大型貨物自動車等に含まれるのはいいとしても、なぜ中型貨物自動車に属しているハズの特定中型貨物自動車が大型貨物自動車等に含まれるのかという話になりますが、それは、中型免許が新設されたことが関係しております

その昔…1956年8月1日から2007年6月1日までは中型自動車という区分はなく、普通自動車免許を取得さえしていれば、車両総重量8,000kg未満かつ最大積載量が5,000kg未満かつ乗車定員が10名以下のクルマを運転することができました(1970年8月20日より昔であれば、乗車定員の縛りはなく、普通免許で運転可能なクルマは更に多かった)。

しかし、2007年6月2日からは、中型免許の新設に伴って中型自動車という分類が追加され、普通自動車と大型自動車の定義が変更された結果、運転条件が変更されました。

 

中型免許新設までは大型免許で運転可能だった自動車のうち、特定大型自動車に属さないものを特定中型自動車とし、中型免許新設までは普通免許で運転可能だった自動車のうち、中型自動車に属するものが特定中型自動車以外の中型自動車になったといった具合です。

…文字で書くとなんだかややっこしいですが、数値で表すと以下のようになります。

 

 

車両総重量11,000kg以上 または 最大積載量6,500kg以上 または 乗車定員30名以上 のもの

⇒ 特定大型自動車→大型自動車(2007年6月2日以降)

 

上記の条件をいずれも満たさない自動車のうち

車両総重量8,000kg以上 または 最大積載量5,000kg以上 または 乗車定員11名以上 のもの

⇒ 特定大型自動車以外の大型自動車→特定中型自動車(2007年6月2日以降)

 

こうしてみると、特定中型自動車が大型自動車等に含まれるのも納得がいくのではないでしょうか。

せっかくなので、特定中型自動車以外の中型自動車や、準中型自動車、普通自動車の現在の定義についても確認しておきましょう!

 

 

上記の条件をいずれも満たさない自動車のうち

車両総重量7,500kg以上 または 最大積載量4,500kg以上 のもの

特定中型自動車以外の中型自動車

 

上記の条件をいずれも満たさない自動車のうち

車両総重量3,500kg以上 または 最大積載量2,000kg以上 のもの

準中型自動車

 

上記の条件をいずれも満たさない自動車のうち、自動二輪車や特殊自動車ではないもの

普通自動車

 

 

 

 

最後になりますが、今回ご紹介の標識『大型貨物自動車等通行止め』で通行規制されるのは、以下の赤で示したものです。

 

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