電動ベッドの置き場所 | 幸せの条件

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筋萎縮性側索硬化症(ALS)の妻と二人の子供(小学生)の事を綴ります。

現在住んでいるのは持ち家であるが、古い家なのでバリアフリーなどにはなっていない。


妻は普段居間に座って日々生活しているのだが、当然、時には手を洗いに洗面所に行ったりする事も必要だ。
以前は歩行器を用いていたが、既に寄りかかりながらも立つことすら出来なくなってしまったので、妻の家の中の移動には車椅子を用いている。

<家の中の移動方法>
(1)ずりばいで昇降座椅子のところに行く
(2)車椅子を座椅子の横に密接させる
(3)昇降座椅子に座って、座面を上昇させる
(4)お尻をすべらせ、座椅子から車椅子に移乗する
(5)車椅子で目的の箇所に移動する

ここで問題は段差の無い洗面所への移動なら良いのだが、居間から和室には10cm位の段差があって、車椅子ではそれを越える事ができないのだ。
たとえスロープみたいなものをつけたとしても、手の力も弱まっているため、その傾斜を上ることは出来ないし、つけたらつけたでスロープが邪魔になってしまう。

昨日電動ベッドの事を書いたが、このような状況では仮に和室にベッドを入れても本人がそこへ行くことができないし、ずりばいで行っても床にいる状態からベッド上の高さに横たわることは出来ないだろう。

そこで苦肉の策として居間の一角を天井からカーテンで仕切り、その空間に電動ベッドを入れる予定でいる。
車椅子からであれば、なんとかベッドに移乗できるだろう。

しかし少々問題があった。
その空間は、対面キッチンの向かいの場所(本来ダイニングテーブルを置く場所)としたため、キッチンからは「対面」用の枠部分が開いている。


このままでは妻もキッチンからの視線が気になるだろうし、まして料理の油なども飛んできて、シーツ等が汚れてしまう可能性がある。

そこでベニヤ板を買ってきて枠部分にねじ止め固定し、開いている部分を塞いだ。ベニヤむき出しだと格好悪いので、一応壁紙も貼った。
これで何とか妻のプライベート空間が出来上がりそうだ。

電動ベッドは今週木曜日に搬入される事に決まった。

とにかく日々、体の自由が利かなくなってくる妻に対し、いかにその不自由度を下げることができるかという事を考えている毎日である。
私は考える事は別に嫌ではないし、妻も少しは喜んでくれているようだ。