この小説では、ヒロインの他にS嬢の峰内紗耶が登場します。
Sの女性というと一般的には、男性を叩くイメージがあります。
峰内沙耶は痛みを与えることに快感を得るのではなく、男性を性的にコントロールすることに悦びを感じます。
そして男性より優位にたち、自分の欲望を思うがままに満たします。
また、ある一定のレベルまで性的に興奮するとM嬢に変わる性質もあります。
私は多くの人が、サディスティックな面とマゾヒスティックな面、両方を持ち合わせているのではないか、と思うのです。
ヒロインの美憂は、当時私の小説の熱心なファンの女性からいただきました。
あらすじ
部下の結婚式に出席した山岡竜司は、新婦、篠原美憂の愛くるしい童顔でありながらも肉感的な姿に邪な感情を抱いた。
新婚3か月の新郎、明夫をマカオに飛ばした竜司は、美憂をだまして凌辱する。
そして明夫の元には、愛人である峰内沙耶を送り込んだ。竜司によって沙耶はマゾ調教されているが、元々はサディストの素質であった。明夫は沙耶のサディスティックな淫行に心を奪われてしまう。
美憂は明夫の拙ない性生活に物足りなさを感じていた折に、竜司の凌辱によってマゾヒストの性に目覚めてしまう。体の疼きに夫のいない間、竜司を思い浮かべ自慰行為をしてしまう日々をおくる。
沙耶が帰国して竜司にいきさつを報告するなかで、会長の藤井が以前沙耶を口説きにかかったことを聞く。
明夫を思う存分調教して、浮つく沙耶が報告を終え帰ろうとするのを竜司は引き止めて調教する。竜司は精密機械メーカーの知り合いに作らせた人間用の搾乳機を、沙耶に使用し改めてマゾ調教をする。
搾乳機につながれた沙耶が喘ぐ姿に竜司は嗜虐のエキスを注入した。
竜司はそんな沙耶を会長の藤井に献上し取締役の地位を手にする。
一方、沙耶にすっかり心を奪われた明夫は帰国しても美憂には興味をなくしていた。美憂も表面では夫に寄り添うが、竜司のサディスティックな行為を思い出し、疼く身体をもてあましていた。
そして取締役になった竜司は自由な時間を利用し、明夫のいない昼間、新婚宅で美憂を思う存分、調教するのだった。