アンニョンハセヨ~
先日のソウル旅行で青瓦台へ行ってきたので、青瓦台が登場する作品ないかなーと思って検索したら、まんまタイトルの作品を発見
作中の建物の外観はもちろん、内観や庭の雰囲気などが実物のまんまで、セットなのかロケなのか気になりました!
政治ブラックコメディゆえ、パロディの元ネタなどわからない部分があり、演出もかなり複雑ですが、個人的には「三谷脚本×クドカン作品演出」みたいな感じでめちゃくちゃ大好きなジャンルでした!
※画像は公式ポスター(namuwikiよりスクショ)
■視聴時期
2024年5月
■お気に入り度(5点満点)
★★★★
■視聴方法
U-NEXT(全12話)
■放送開始年
2021年
■放送局(配信媒体)
wavve
※以下はあくまでもkabo個人のたわ言です。ネガティブ感想もありますのでご容赦ください。
※以下よりネタバレありです。
■個々人の処世術の物語
物語を構成するキーワードは、政治家のスキャンダルや隠ぺい、大統領選挙、隣国との国家情勢など、それだけ聞くとスケールが大きい感じですが、実際は個々人の処世術の物語でした。
だから各所に共感要素があって大爆笑!
政治の固有名詞などがわからなくてもだいたい理解できるのは、どこの国でも(たとえ北朝鮮であっても)人間の本質は同じだからなんでしょうね
登場人物の全員が、基本は目先の利益や自分の職務遂行が最優先で、政治家ですらほぼ政治的意図がないところが最大の皮肉でしょうか
政治も社会も単に個人の思惑の集合体とでもいうような、絶妙な風刺が面白かったです!
キャラクターの中で特に共感度が高かったのは、サラリーマンの鑑ともいえる室長
自分が若い時なら仕事熱心な広報官女性や、野心家の編集長あたりに共感していたかもしれないけど、今や室長の処世術が正義と思える年齢になったっぽい
自分も今まで以上に社会のモブとして淡々と生きていこうと、改めて決意を固めた次第です。
■緻密な脚本とトリッキーな演出
最初は物語の輪郭しか見えなかったのに、だんだんと霧が晴れるように明らかになっていく脚本はパズルのようで、中央に向かってピースが埋まっていくようなカタルシス。
不規則な時間の巻き戻し演出が何度もあり、1周目は物語を追うだけで精一杯だったけど、2周すると、その緻密な脚本とトリッキーな演出に何度も「おーーーーー!!」となりました。
それぞれの思惑のせいで物事がちょっとずつずれたり、逆にミラクルなつじつま合わせが起きていたという脚本の組み立てが天才すぎる!
最初は、犬(ステロニー)があちこちの場所で出没するのでかなり混乱しましたが、ちゃんとつじつまが合っているところがすごかった
あと、大爆笑したのは長官SPの流血事件エピソード
乳頭過敏症が政治テロ疑惑にまで派生するとは
■実力派のバイプレイヤーたち
主役のキム・ソンリョンさんを知らなかったのもあるけど、かなり渋い俳優をそろえたという印象。
個人的には室長役のチョン・スンギルさんが出演していると、安心感があります。
実力派のバイプレイヤー布陣で、イ・ハクジュさんがの存在感が際立ってたように思います(好みの路線の一重顔という理由もある
)。
『恋愛体質』でも、絶妙にエキセントリックな役がツボだったし、今回もキスシーン含めてインパクト大だった
あとは、元アイドル練習生の子分役の彼もツボでした(顔もスタイルも好み!)
彼は結局、同性愛設定だったのかな??
■タイトルの回収
最初は、操り人形に据えられたことに気づかず張り切っている名ばかり政治家を、小バカにしながら笑う話だと思っていたところ、さすが射撃の金メダリストだけあって、ここぞという時の機転や判断力がすごかった!!
こういう人を「持っている人」と言うのでしょうか。
そして、最後に室長を守ったリーダーシップに感動
きっと視聴者の誰もが最後には長官に心酔したタイミングでタイトルの回収!!
あっぱれ!!
ではまた