アンニョンハセヨ~ニコ 
 
オリンピックは全く観ていないけど、Kドラの中で野球を観てきましたw
 

(※特記なしの画像はすべてNetflix公式サイトより)

 

 

■視聴時期

2021年7-8月

■スコア

4.0

■視聴方法

Netflix

■放送開始年

2017年

■放送局

tvN

 

※以下はあくまでもkabo個人のたわ言です。マイナス点も挙げていますのでご容赦ください。

 

 

 

■視聴の経緯

Kドラ視聴歴8ヶ月が経ち、完走作品は20を超えました。

 
20作品までは、とにかく有名な作品や評判が良い作品、推しが出演している作品を中心に視聴してきましたが、いくら人気の作品でも自分には合わなかったものも多々ありました。
 
Kドラデビュー2作めでインパクト絶大だった「愛の不時着」はマイ・フェイバリットの殿堂入りですが、それを除外したお気に入りトップ3は、今のところ
 
・応答せよ1988
・雲が描いた月明り
・椿の花咲く頃
(視聴順)
 
です。
 
各ドラマの感想は下記カテゴリーよりどうぞ下矢印
 
今回の「刑務所のルールブック」も、それらに食い込みそうなほど気に入りましたほっこりほっこりほっこり

 

マイ推しのチョン・ヘイン氏が出演しているので前々からブックマークしていましたが、わたしは野球に1ミリも興味がないため、主人公が野球選手という設定に全く惹かれず、長らく放置していました。

 

でも話題沸騰中の「賢い医師生活」を観たくて、前身シリーズともいえる(?)本作を先に観たほうがいいかなと視聴開始。

 

さすが「応答せよ」シリーズのシン・ウォンホ監督が手掛けただけあって、人間の日常と心情がが丁寧に描かれ、視聴者に投げかけられたメッセージが心に残るめちゃくちゃ素晴らしい作品でした照れ

 

なお、今回調べてみたところ、同監督作品では、応答せよ3作品と賢い医師は同じ脚本家で、刑務所だけ別の脚本家でした。

 

 

※以下よりネタバレあり。

 

 

 

 

 

 

■良かった点

 

1.キャラクターの描写が細かい

 

わたしは映画よりもドラマや小説が好きなのですが、その最大の理由がキャラクター描写の緻密さにあります(映画は2時間程度しかないから描ききれないタラー)。

 

そのため、わかりやすく「はい、ここで泣いてください」という作品ではなく、物語を通じてキャラクターに感情移入した結果、共感できる作品が好きみたいです。

 

今回、特にグっときたキャラクター描写は、

 

●コ先生

常務や部長との会食で吐くまで飲まされ(でも吐いたことを言わない)、誤送信された自分への中傷メールに気づかないふりをしたり、娘への手紙の封筒にエアメールを使ったりするシーンはめちゃくちゃ共感した。

 

表裏一体ともいえ弱さと優しさ、他人にとって何の価値もない小さな虚栄心がうまく表現されていました。

 

 

●拘置所の刑務官

「応答せよ1988」でヒロイン父だったソン・ドンヨル氏は、今回は賄賂を得て受刑者の処遇を調整する小物役。

 

人間の根底にある卑しさと、とっさに他人の命を助ける本能(自分への保身だったけど)のバランスが素晴らしかった。

 

 

●ミンチョル

この作品のMVPは、ミンチョル!!

 

 

彼のエピソード一つ一つに人間の哀愁が詰まっているので感情移入してしまい、そのたびに「とはいえ、ヤクザの殺人犯だ」と冷静になろうと踏ん張ったのですが、それを超えてくる人間の温かさがありました。

 

それなら「なぜヤクザになった?」とも思うけど、時代背景や境遇を考慮すると、彼が生きる術はその選択肢しかなかったのかなとも思えたほど、キャラクターの完成度がすごかった(※生い立ちの詳細は不明です)。

 

それと「応答せよ1988」ファンとして最高だったセリフは、

 

「俺も昔はイケメンで、パク・ボゴムに似ているといわれたんだ」。

 

もぉーーーーーーーー、最高すぎる\(^o^)/

 

Kドラは、出演者の過去作品との絡め方が本当に見事ですよねほっこりほっこりほっこり

 

ちなみに「応答せよ1988」のテク役(ボゴミ演)のオーディションでは、チョン・ヘイン氏も最終選考まで残ったので、ミンチョルとユ大尉が絡むシーンでは「もしかしたらこの2人が親子だった可能性もあるんだ」と思って、胸が熱くなりました。

 

さらに今回調べて知ったのですが、シン・ジェハ氏(居眠り運転で事故を起こしたニコニコ君)も、同じく最終選考まで残ったそうです。

 

 

 

2.犯罪者を美化しすぎていない

 

刑務官と収監者を主軸にしたヒューマンドラマである一方、犯罪者のキャラクターを手放しで善人にしているファンタジー設定ではなくて、何度も「こいつらは全員犯罪者だ」というセリフがあって、彼らを過剰に美化しすぎない扱いがよかったです。

 

拘置所で主人公と同部屋だったおじいさんが、実は20回も人を刺した殺人犯だったり、お風呂場でシャンプーを貸してくれた人が死刑囚だったことがわかったときは、背筋が寒くなりました滝汗

 

そして、ハニャンが出所してすぐに再犯で捕まったシーンは、薬物犯罪のリアルが描かれた名場面だった(その直前にミンチョルが「薬をやめるのは並大抵のことではない」と暗示した流れもよかった)。

 

和みキャラだった食事係のハンジョンが、お金のためにすぐに寝返った展開も生々しかった(ショックだったけど)。

 

逆に、少年院上がりの札付きのワルで、ジェヒョクの肩を刺した下っ端ドンホが、初めて自分を人間扱いしてくれたジェヒョクを慕うようになった展開は、人間の更生の可能性が表現されていました。

 

 

 

3.粋なメッセージ演出

 

各キャラクターに感情移入して共感できるだけでなく、要所要所で流れる受刑者向けの館内放送に、作品のメッセージが凝縮されていて大好きでした。

 

どれも心に残ったけど、特に印象的だったのは、

 

・他人の評価ではなく、相手に対して自分が見て感じるまま接する。

 

・他人を気にしなければ、幸せの基準は低い。

 

受刑者のフィルターを通して視聴者へ向けられた、粋な演出だったなー。

 

 

4.主要キャラクターが突然いなくなる

 

コ先生やカイストなど、視聴者にとって思い入れのあるキャラが突然物語から消えて、その後も描かれない展開は寂しかったけど、刑務所という特殊環境の人間関係が絶妙に表現されていてリアリティがあった。

 

視聴者も主人公も、彼らのその後を想像することしかできないため、視聴者とキャラクターの関係を、主人公と同室メンバーの関係と重ね合わせた見事な演出だった。

 

実は途中まで、最終回で主人公が野球に復帰し、観客席に座る同室メンバーの顔がそれぞれ映るというベタなラストシーンを予想していましたが、自分的にはいい意味で裏切られた。

 

でも、画面には映っていないけど、もしかしたらあのメンバーの誰かしらは、普通に観客として会場にいたかもしれないと想像もできた。

 

 

5.イケメン祭り\(^o^)/

 

さんざん作品の感想を述べていても、結局はイケメン満足にたどり着きますww

 

●ユ大尉

視聴動機の最優先は、我が推しチョン・ヘイン氏ピンクハートピンクハートピンクハート

 

 

今回は自分好みの要素オンパレードだったので、これまでのヘイン氏の役で最もお気に入りとなりましたラブラブラブラブ

 

<好みの要素>

・短髪(「よくおごってくれる綺麗なお姉さん」のジュニを彷彿とさせる)

・軍服姿(男らしい軍服にベビーフェイスというギャップ萌えがひどい)

・腕立て伏せ競争などトレーニングシーン(アンダー軍服の生バディを拝めるシーンもあった)

・賢いエリート役(気品ある顔だからクズな犯罪者役は絶対似合わない)

・前半の怒りキャラ(「よくおごってくれる~」でも怒った演技が好物だった)

・コミカル演技(ハニャンとの小競り合いが最高。ヘイン氏のギャグシーンは珍しい?)

・大泣きもサマになる(再審が決まった時の大泣きは、ヘイン氏史上最大の号泣だった)

 

 

「よくおごってくれる~」の大ヒットによって、“メロウ職人”のイメージで同じようなキャラクターが続いてしまい、前作「半分の半分」は打ち切りを食らってしまいましたが、本作のようにどんな演技もこなせる俳優さんなので、次回作はヒットしてほしい!!

 

そんな待ちに待ったヘイン氏の新作「D.★P.-脱走兵追跡官―」は、いよいよ今月末から配信開始なので、めっちゃ楽しみ!!!!

(画像はNetflix公式より)

 

「D.★P.」は、軍隊を舞台にした人気のウェブ漫画が原作だそうで、ヘイン氏の新たな魅力に出会えることを期待しています(短髪もうれしい)ラブラブラブラブ

 

余談ですが「よくおごってくれる綺麗なお姉さん」でヒロインの新彼氏&「ある春の夜に」でヒロイン長姉のDV夫だったイ・ムセン氏がユ大尉の弁護士役で、「ある春の夜に」でヘイン氏とヒロインを取り合ったキム・ジュンハン氏がハニャンの恋人役だった!

 

しかも、キム・ジュンハン氏とは面会室のガラス越しですれ違ったからニアミスでしたウインク

 

ついでに言うとユ大尉の父親はクリーニング店を営んでいるので、「ある春の夜に」と同じ設定びっくり

 

自営業の一般家庭を表現するのに、クリーニング店というのは定番なのか!?

 

 

●ジュノ

ヘイン氏目的で視聴したにもかかわらず、ユ大尉が入所してくるまで「ヘイン氏まだかな~~」という気持ちにならなかったのは、ジュノがイケメンすぎたからラブラブラブ

 

さらにめっちゃ小顔でスタイル抜群ピンクハート

 

「ザ・正統派イケメン」のチョン・ギョンホ氏には、初登場シーンからドドキドキしていましました(沢村一樹さんに似ている?)。

 

特に紙コップを口にくわえる姿に毎度萌えたちゅー

 

「愛の不時着」でユン・セリの元恋人役だった方ですね(イケメンすぎるせいか、芸能人役を何度も演じているらしい)。

 

自分の好みとは全然違うタイプの顔ですが、イケメンを愛でる気持ちにボーダーラインはありません。

 

撮影当時は30代前半なのに、大人の色気がムンムンデレデレ

 

ジェヒョク妹に対する、包容力のある眼差しが素敵すぎて、ジュノの登場シーンのたびにニヤニヤが止まりませんでしたwww

 

でも、昔からモテ男だから悪気がないにしても、高校生時代のジェヒョク妹への扱いはちょっとかわいそうだったかな(当時の妹役の女優さんが、そっくり&雰囲気がぴったりだった)。

 

画像だけしか見てないのに「賢い医師生活」のメガネ姿にすでにヤラれているアラフィフですちゅー

 

 

●ジャンバルジャン

パンを盗んだコソ泥役は、カン・スンユン氏。

 

 

この一重の塩顔は完全にわたしの好みの路線です。

 

「雲が描いた月明り」のジニョン氏にそっくりですね(「雲月」ではボゴミの破壊力が凄まじくて、好み路線のジニョン氏にそこまでハマれなかったタラー)。

 

そして、個人的にこの作品で最も印象深いシーンは、彼の出所。

 

刑務所の扉を出た瞬間、彼にとってはすべてが過去になって、プデチゲ専門店のことはまったく眼中に入らず素通りしていったシーン。

 

遠ざかっていくタクシーとプデチゲの看板の対比が見事すぎて、人間の本質や身勝手さが凝縮された名シーンだった。

 

そりゃ、人間なんてそんなものだよなーと少しがっかりして、彼のことを忘れかけた矢先に面会に訪れるという、これまた見事すぎる裏切りに、この作品の中で一番泣いたシーンでしたえーんえーんえーん

 

実は最終回近くでそのドンデンが来るかなーとは思っていたのですが、それだとベタすぎるし、とってつけたような白々しさが出てしまうので、ミンチョルの孤独が描かれた直後のあのタイミングで面会シーンを入れてくるなんて、本当にセンスのある作品だと思った。

 

 

 

■残念だった点

 

●主人公が地味&老けている

見事に鍛え上げられた肉体と野球バカな雰囲気が、野球選手というキャラとしては完璧だったけど、主役にしては地味だった。

 

まあ、イケメンにキャーキャーする作品ではないので仕方ないですが、なかなか視聴動機につながらなかった理由の一つです。

 

年齢設定も違和感があって「あと数年で30代前半」ということなので、ちょっと無理があったかな。

 

ヒロインとの関係も微笑ましくてよかったけど、見た目の年齢差がありすぎて、やや引いてしまったぼけー

 

「一つのことに秀ですぎていて(加えて努力家)、ほかのことが何もできない」という天然キャラは「応答せよ1988」のテクと被りますねほっこり(監督の好みなのか?)

 

テクはかわいくて萌えまくったけど、少し強面のジェヒョクには萌えられなかったアラフィフですチュー

 

 

●野球選手を賛美する周囲の気持ちに共感できず

わたしはスポーツの中でも特に野球への興味が皆無なので、一般人が野球選手に向ける憧れや称賛の気持ちが全く理解できず、刑務所内で特別扱いされることに疑問を抱いてしまった。

 

野球練習場は所長の厚意(&自分のキャリアのため)で作られたのでまだよかったけど、後半で、作業班長のゆすりの声を録音するためにスマホを借りたのは、特権使いすぎでモヤモヤした(しかも、その間に恋人にLINEまで送ってるし)。

 

 

●主人公は結局キレやすい性格

主人公ネタが続いてしまいますが、刑務所内の理不尽で腹立たしい奴らに対して腹が立つ気持ちは理解できるけど、何度か暴力を振るった行為には共感できなかった。

 

いくら単純な性格とはいえ、これではもともとの犯罪である正当防衛も同情できなくなってしまう。

 

特に最後なんて、焼却炉係のおじさんが助けてくれなかったら、完全に傷害(致死?)事件になっていたし。

 

 

●ラストの想像がつくので楽しみ半減

お気に入りの「応答せよ1988」や「椿の花咲く頃」は、最初の数話は作品テーマがいまいちつかめなくて、本当にこれ面白いのかなと半信半疑で視聴していました。

 

そして、物語にだんだんのめりこんでいくと同時に、ラストの着地点が全く予想できない楽しみが芽生えました。

 

その反対に、本作は1話からグイグイ引き込まれたのに、、ラストは「主人公の野球復活」という誰もが予想できる展開しかあり得ないので、最終回へ向かう未知のワクワク感が少し足りなかった。

 

さらにラスボスが、再登場の作業班長だったので新鮮味がなかったし。

 

 

●ベン部長の描写がもっとほしかった

ミンチョルと並ぶこのドラマのMVPは、断然ペン部長だと思うのですが、やけどを負ったエピソードの回想シーンやプライベートシーンがなかったのが残念だった。

 

ラストの職業人講和のシーンが良かっただけに、もう少し家族との関係が具体的に描かれていたらさらに共感できたかな。

 

そんなペン部長の昔ながらの刑務官スタイルに反発していたジュノが、最後はペン部長のような振る舞いで物語が終わったシーンは最高でした。

 

 

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最後に気になったこととして、夏のシーンで息が白かった雪

 

息が白くなるほどの寒さの中、俳優の皆さまは半袖衣装での撮影お疲れ様でしたほっこり

 

「賢い医師生活」はキャストがかなり被っているようなので、混乱しないように無関係の作品でインターバルをはさんでから視聴する予定です(「よくおごってくれるきれいなお姉さん」の直後に「ある春の夜に」を視聴して失敗したクチですw)。

 

ではまたバイバイ

 

 

※追記(関連記事のリンク)