翌日。
水槽の底に、また5、6匹のメダカが沈んでいた。
大量死は止まらない。
動かなくなったメダカは、白く透き通った体が少しにごって見える。
悲しげなのは子供たちよりマヨである。
ボクは自分のせいであるかのように申し訳ない気持ちになった。
水槽から網で拾い上げると、死んだメダカは網にぴったりくっついた。
指でつまんでバケツに入れる。
死んでしまったメダカは、そのままにしておくと水が悪くなるのですぐに
取り除くようにしている。
生ゴミとして捨てるのも忍びないし、わざわざ埋めるのもご大層なので、
ベランダのザリガニの水槽に放り込んだ。
きっと食べるだろう。
案の定、我が家のザリガニ「ザリコ」はメダカの死骸がお気に召した
らしく、ザリガニ専用の餌には見向きもせず、放り込まれたメダカを
ぺろりと平らげた。
メダカの死は、全くの無駄にはならずに済んだわけだ。輪廻はめぐる
風車…。
その話をすると、マヨが言った。
「そう言えば、水槽の中に死んだメダカがいる時、他の仲間が
それをツンツンしてるんだよね」
ツンツンというのは、口先で突ついているという意味だ。
…食べているのか?
ザリコの水槽にメダカの死骸を入れる事、そして「仲間がツンツン
している」という情報が、その後重要な意味を帯びてくる事になる。
…こんな話の後ですが、連載中の漫画があります。
ドッグライフコンシェルジェ見てくださいね。
不機嫌な犬と不器用な飼い主の話です。
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