地震のこと⑥ | 日陰で絵日記

日陰で絵日記

イラスト描きとその家族の日記

 電車が止まって帰宅が困難だった…。

 ボクにとっての東日本大震災は、当初その程度の認識でしかなかった。

 

 繰り返し流れる津波の映像を見て、今回の地震の影響をはじめて知る。

 

 浦安が「液状化現象」にさらされていると知ったときも驚いた。

 ボクの家は浦安に近いので、心配をしてくれる人もいた。


 福島第一原子力発電所の話がニュースに出ると、血の気が引いたのを覚えている。


 「炉心溶融ではない」

 とか、

 「まだ○○の段階というわけではない」

 といった気休めのリフレインは、真実の情報というより、単にボクたちが聞きたい言葉だった。


 実際のところはもっと大変な事が起きているのだろう。


 小出しにされた情報、段階的に危険を伝えていくやり方からは、「パニックが起きないように」と、政府特有の本末転倒した無意味な配慮が伝わってきた。


 


 テレビをつければ震災の事ばかりで、CMも道徳的かつ広告的じゃないものばかりが流れている。

 子供たちは外に遊びにもいけず、しかめ面してじっと自宅にいる父親にうんざりしているのか、気が付けばケンカばかりしていた。



 ちょっとリセットしないといけないな。

 ボクはもう耳にタコなACのCMの物まねをした。








 「魔法のこ・と・ば・で~」


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 意外にウケた(笑)。






 あのCMに出てくる得体のしれない動物たちと一緒にスキップしてみせると、子供たちはボクについてスキップした。

 そして飽き飽きしたあのCMを心待ちにするようになった。



 子供たちが笑うと、気持ちが明るくなる。



 ついつい深刻になりがちなボクにとって、その笑顔は何よりも救いになった。










 …続く




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