いつもより少し歩く、遠めの公園。
広くて遊具も沢山あるんだけど、その分子供も多いので競争率も高い(笑)。
むーちゃんは怖がりなのであまりスリルのある遊びを好まない。
すべり台もおっかなびっくり。
でも他の子がやってるのを見ると、自分もやりたくなるみたいだ。
むーちゃんより少し小柄な子がすべり台ですべっていた。
体格はむーちゃんの方が大きいけど、運動能力と度胸はその子の方が全然勝っている。
一人でのぼり、すべり、またのぼり、すべる。
両親らしき人は手助けをせず、ただ見守るばかりだ。
むーちゃんもすべり台に近寄っていった。
最初、むーちゃんもすべりたくなったんだろうと思ったボクだったが、そうじゃない事がわかった。
むーちゃんは、その子と遊びたかったのだ。
まだ他の子に無関心な様子の、1歳6ヶ月の女の子。
冒険心豊かで、いろんな遊具に次々挑戦していくその子は、アンリちゃん。
手をつないで仲良しに。
むーちゃんが他の子供と遊ぶ姿を見るのは、ボクにとってはじめてだった。
マヨには見慣れた光景らしいけど、ボクには感動ものだ…。
アンリちゃんと出会ったのは、むーちゃんがたっぷり公園で遊んだ後だった。
むーちゃんは、とても疲れていたのだ。
しかしアンリちゃんと遊びたくて、頑張っていた。
そんな姿を見るのも、はじめてだった。
アンリちゃんとは、握手して別れた。
もっと遊びたかったけど、むーちゃんは疲れきってきたし、アンリちゃんもお昼寝の時間のようだった。
別れるのは寂しそうだった。
その後、何度か同じ公園に足を運んだけど、アンリちゃんには会えなかった。
「アンリちゃんオソイネー」
きっと来ると信じているむーちゃんは、その公園に来るたび同じ事を言う。
そろそろお友達が欲しいのかな?
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